システムは、顔認証カメラ、スマートロック、セルフレジ、キャッシュレス決済端末、管理アプリをバルテックが一括で提供する。利用者は専用のスマートフォンアプリで顔写真とクレジットカード情報を事前登録することで、店舗入口のカメラで顔認証を行い解錠・入店できる。レジ横のスキャナーで商品のバーコードを読み込ませた後、顔認証を行うと決済が完了する。これにより、財布やスマートフォンを取り出す必要のない「手ぶら」でのスムーズな購買体験が実現するとバルテックはしている。

導入の背景には、小売・サービス業における深刻な人手不足と人件費の高騰がある。バルテックのソリューションは、スタッフを常駐させずに店舗運営を可能にするため、運営コストを大幅に削減できるほか、深夜帯を含む24時間営業への対応もできる。また、入退店や購買データのデジタル管理により、マーケティングや在庫管理の効率化にも寄与する。顔認証が利用できない場合でも、二次元コードによる入店やクレジットカードのタッチ決済に対応するなど、柔軟な運用が可能だ。

バルテックは、システム開発から機器設置、工事までをワンストップで提供することで、複数業者との調整コストを省き、無人店舗の開業ハードルを抑えるという。これら省人化ソリューションを通じて、社会課題とされて久しい労働力の不足を解決し、利便性の高いスマートストアの普及を推進する方針。