東京大学とヴィソン多気が連携 自動運転や宇宙モビリティ等を推進
2025/12/2(火)
三重県多気町(以下、多気町)は11月28日、東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構(以下、東京大学)およびヴィソン多気と連携し、先端技術の社会実装を通じて地域課題の解決を目指す新プロジェクト「Taki-VISON Open Lab」発足を発表した。
同プロジェクトの目的は、多気町および商業リゾート施設「VISON」を実証フィールドとして、国内外の企業やスタートアップが持つモビリティ、観光、防災、医療・福祉などの先端技術を実装。新たな価値創出を図り、多気町・VISONを“日本版シリコンバレー”とすることだ。第一弾の取り組みとして、Future社と連携してモビリティ分野から、移動・地域活性・防災に向けた取り組みを進めるという。具体的には、交通連携プラットフォーム、地域活性化を実現するプラットフォーム、水素自転車・水素非常用給電装置(防災機能の強化)、宇宙モビリティの実現に向けたプラットフォームを推進する。交通連携プラットフォームでは、自動運転車両を含む複数のモビリティの貸出サービスや自動運転をはじめとする多様なモビリティを1つのアプリで利用できるシステム構築を行うとのことだ。
▼関係者のコメント
■多気町 町長 久保行央氏のコメント
本プロジェクトにより、産学官が一体となって地域に最先端技術を展開し、多気町に住む方々はもとより、多気町を訪れる方、多気町で働く方すべてに、この町の魅力と可能性を実感していただきたいと考えています。そして、このプロジェクトの成功を通じて、多気町が全国のモデルケースとなり、日本各地に新たな地域活性化の形を示していきたい。
■東京大学モビリティ・イノベーション連携研究機構 教授 中野公彦氏のコメント
今回の取り組みは、これまでの実証段階から実装段階への重要な転換点となります。単なる技術検証を超えて、多様なモビリティ技術を実際の社会システムとして定着させていく本格的なフェーズに入るものと認識しております。東京大学としては、長年培ってきた研究知見と専門性を最大限に活かし、積極的に協力させていただきたい。
■ヴィソン多気 代表取締役 立花哲也氏のコメント
VISONは開業から4年が経過し、2022年にデジタル田園都市国家構想の採択を受けて以来、遠隔診療や自動運転、ドローンなど、様々な分野で実験をしてまいりました。今後はこれまでの成果を踏まえ、多気町・東京大学と連携して多様な分野で、実装に向けてチャレンジしていきたいと考えております。
またモビリティ分野では、VISONを将来、モビリティの大きなハブとしていきたいと考えており、宇宙モビリティも視野に入れた宇宙港の可能性も検討しており、現在、将来宇宙輸送システム株式会社と連携し、VISONの大きな敷地をロケット離着陸の実験場所として活用できないか、検討を進めているところです。
■Future社 代表取締役CEO 井原慶子氏のコメント
水素カートリッジを活用した水素自転車の導入により、災害時の移動手段と電源確保を同時に実現します。また、水を注ぐだけで発電できる非常用電源装置の開発も進め、VISONでこれらの防災技術の実用化を目指します。
さらに、予約・EC・クーポン機能を統合したアプリケーションで地域店舗と連携し、利用者データをAIで最適化することで集客と売上向上を実現。多気町から周辺地域へと展開し、地域経済の継続的な発展を図ってまいります。











