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WHILL、病院内で自動運転システムを実証 慶大病院では実証エリア拡張  

2021/6/17(木)

慶應義塾大学病院

WHILL株式会社(以下、WHILL)は6月16日、慶應義塾大学病院で実施している自動運転モビリティサービスの実証実験エリアの拡張を発表した。同社は、国立成育医療研究センター産科病棟と大阪大学医学部附属病院(以下、阪大病院)でも実証実験を開始している。

WHILLの自動運転システムでは、パーソナルモビリティを使ってタッチパネル操作で目的地まで移動することができる。慶應義塾大学病院での利用者は、累計で4,000人を突破しており、利用者・医療スタッフなどからも好評を得ている。羽田空港でも同じシステムを利用しており、第1・第2ターミナルの国内線出発ゲートラウンジ全域に拡張する予定だ。



病院での導入の目的は、⻑距離歩行に不安、足腰に障害がある患者さんなどに対して院内の移動手段を提供することだ。これにより、院内の快適な移動環境を整えるとともに、医療サービスの向上を図る。これまでの自動運転ルートは、1号館1階案内カウンターから正面玄関まで、および正面玄関から1号館1階案内カウンターまでの2つだった。今回の発表では、新たに2階のルートを拡張する。

また、国立成育医療研究センター産科病棟と阪大病院では、医療スタッフの業務効率化や患者の移動における安全性・利便性などを検証する。出産直後の患者は、身体の痛みなどのため車椅子でLDR(陣痛・分娩・回復室)から病室に戻ることが多いという。その際、医療スタッフは新生児を乗せたカートや、患者さんの荷物などを運ぶ作業もあり大きな業務負荷がかかっていた。病院外来や空港などでの活用事例はあったが、病棟内での利用は国内初だ。

なお、今回の取り組みは、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「AI(人工知能)ホスピタルによる高度診断・治療システム」プロジェクトによる支援を受けている。

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