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WHILLのパーソナルモビリティが羽田空港で採用 自動運転で利用者を送る

2020/6/9(火)

自動運転機能を備えたパーソナルモビリティなどを展開するWHILL株式会社(以下、WHILL社)は6月8日、羽田空港第1ターミナル内で「WHILL自動運転システム」が採用されたと発表した。
[WHILL自動運転システム]
WHILLが開発する、デザイン性と走破性に優れたパーソナルモビリティに自動運転・自動停止機能などを搭載した「WHILL自動運転モデル」と、複数の機体を管理・運用するシステムから構成される、歩道・室内領域のための自動運転システム。あらかじめ収集した地図情報と、センサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせ、自動走行および自動運転による無人での返却が可能。
WHILL社は2012年5月に日本で創業し、2013年4月には米国、2018 年8月にはオランダに拠点を設立。パーソナルモビリティとMaaSの二つを事業の柱として成長を続けてきた。2019年ごろから自動運転機能を備えたパーソナルモビリティの空港での実用化に向けた実証を開始。アメリカ・カナダ・UAEなど海外でも実証を重ね、WHILL社の発表によるとこれまで行った実証実験は延べ11回で、通算400人近くがWHILL自動運転システムを利用したという。
※対象は一般の空港利用者のほか、空港の関係者を含む

長距離の歩行に不安を感じる羽田空港第1ターミナルの利用客に向けて、6月8日からパーソナルモビリティによる自動運転サービスの提供を開始。ターミナルのゲートエリア内を自動運転で走行し、利用終了後も無人のモビリティが保安検査場近くに設けたステーションへと自動で戻ってくる。WHILL社の発表によると、空港での人搬送用途で自動運転パーソナルモビリティが実用化されるのは世界初とのこと。

また、WHILL社のパーソナルモビリティは、近距離での接触リスクの低減にも期待が集まる。通常の車いすによる介助サービスでは利用客とスタッフの間で十分なソーシャルディスタンスを保つことは難しいが、このモビリティは自動運転機能を搭載しているので、サービス利用中は介助スタッフがいなくても空港内の移動が可能になる。

WHILL社はこのサービスについて「お客さまおよび介助スタッフ双方の感染拡大のリスクを下げることができ、ひいてはウィズコロナ時代の『新常態』の一部となることが推察されます」と語っており、これまでの実証実験などで得た経験を生かしながら、国内外の空港、施設で早期の導入を目指すとしている。

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