ヤマトモビリティ、日産車体Gr.と提携し「アトラス」をEV化 普通免許対応で市場投入へ
2025/11/11(火)
EVコンバージョン事業を手掛けるヤマト モビリティ&Mfg.は、日産車体グループのオートワークス京都(AWK)と、EVコンバージョントラックの開発支援に関する業務提携契約を締結した。2021年まで生産されていた小型トラック「日産アトラス(F24型)」をEV化し、普通免許で運転可能な車両として甦らせる。2026年夏の生産開始を目指す。
ヤマト モビリティ&Mfg.は、既存のディーゼル車などをEVに改造する「EVコンバージョン」事業を進めており、これまでは三菱ふそうの「キャンター」を対象としてきた。今回のAWKとの提携は、その対象車種を拡大し、事業基盤を強化する戦略的な一手となる。
提携の対象となるのは、2021年まで生産・販売されていた日産の小型トラック「アトラス(F24型)」。AWKが持つ高い車体製造技術と、ヤマト モビリティのEVコンバージョン技術を融合させ、このアトラスをベースとしたEVトラックを開発・生産する。
新たなEVトラックは、車両総重量(GVW)を3.5トン未満に抑えることで、普通免許でも運転できるように設計される。これにより、ドライバー不足が深刻化する物流業界において、より幅広い人材が運転できるようになり、担い手確保に貢献することが期待される。
車両性能としては、ディーゼル車並みの大トルク(330Nm)を発生させながら、1.3トン以上の十分な最大積載量を確保。さらに、ベース車両の特長である最小回転半径4.4mという優れた小回り性能も維持し、都市部の配送などでの高い機動性を実現する。
生産はAWKの京都工場で行われ、2026年夏の立ち上げを予定。年間500台程度の生産・販売を見込んでいる。
ヤマト モビリティは、この提携を通じて環境負荷の低減とドライバー不足の解消という二つの社会課題に対応し、新たなモビリティソリューションを創出していくとしている。








