横河電機、車載電池を含む部品開発に貢献するセンシングユニット開発
2021/9/2(木)
横河電機株式会社(以下、横河電機)は、OpreX Multi-Sensing Remote I/O(マルチセンシングリモートI/O)をOpreX Componentsのラインアップとして開発した。8月31日付のプレスリリースで明かしている。
物流現場や製造現場では、無人搬送車などの活用などによりラインの省人化が進む一方、アナログで管理されているものも数多く存在する。そのため、デジタル化されていない既存設備の劣化兆候をつかみきれず、突然の停止を招き、稼働率の低下を引き起こしている。状態基準保全の観点から、既存設備に後付けできる小型さと、現場で起きる出来事を複数カ所同時に測定し、高速かつ高精度にデジタル化するニーズが年々高まってきている。また、世界中でEV、PHV、FCVなど自動車技術革新が起きている。自動車の電池を含む部品開発、環境・性能試験では、信頼性の高いデータを取得することが品質に直結する。そのため複数センサのデータを高速かつ高精度に同期測定する必要がある。
Multi-Sensing Remote I/Oとは、複数のセンサから正確にデータ得ることができる。さらに、デジタルに変換しモニタリングを行う上位システムに転送する装置だ。その第一弾として、アナログセンシングユニットVZ20Xを8月31日からアジア太平洋地域および中東を中心とした64の国や地域にて発売する。
VZ20Xは、最大120チャネルのアナログセンサのデータを高速、高精度、高耐ノイズで同時収集することができる。世界最小クラスのセンシングリモートI/Oだ。高さ×幅は名刺より小さく、200g以下と軽量で、生産設備の隙間などに収まる。
VZ20Xは、横河電機独自のAIと組み合わせることで設備異常やその予兆を早期に発見できる。これにより、設備の状態に合わせて適切なタイミングでメンテナンスを行うこと(CBM:Condition based maintenance、状態基準保全)が可能だ。
また、VZ20Xを使うことで、EV、PHV、FCVの車載電池を含む部品開発においてデータを正確に把握可能だ。さらに、実車の動作環境の温度、湿度、圧力、露点など、さまざまなセンサの情報を高精度に同期したデータを収集、モニタリングできる。これにより、耐久・環境試験の品質を確保する。
(出典:横河電機 Webサイトより)