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ユタカ交通、和歌山市でAIを活用した相乗りタクシー開始 観光回遊と関空アクセスを強化

2025/10/22(水)

和歌山県のユタカ交通は、AIを活用したオンデマンド相乗りサービス「和歌山城下町観光あいのりタクシー」を10月3日より開始した。市内の観光地や宿泊施設など約50箇所を定額で結び、観光客の回遊性向上と地域住民の足の確保を目指す。さらに10月24日からは、市内と関西国際空港を直結する相乗り送迎サービスも開始する。
観光需要が回復する一方、地方都市では公共交通の減便や運転手不足が深刻化しており、和歌山市においても「移動のしづらさ」が地域活性化の課題となっていた。この課題を解決するため、地域に根ざした交通事業者であるユタカ交通が、デジタル技術を活用した新たな移動サービスの導入をスタートさせた。

今回開始した「和歌山城下町観光あいのりタクシー」は、SWAT Mobility JapanのAIオンデマンド交通システムを導入。利用者がスマートフォンアプリで乗車予約をすると、AIが同じ方向へ向かう他の利用者と自動でマッチングし、最適なルートを算出して車両を配車する。これにより、バスのように気軽に利用でき、タクシーのように目的地近くまで快適に移動できるサービスである。

運行は金・土・日・祝日の9時から17時まで。市内に約50箇所設定された乗降ポイント間を、1回500円または1日乗り放題1,500円の定額料金で利用できる。車両には翻訳機「ポケトーク」も搭載し、訪日外国人観光客にも対応する。

さらに、空港からの二次交通ニーズに応えるため、10月24日からは「関空送迎相乗りサービス」も開始する。これは和歌山市内と関西国際空港を結ぶ事前予約制の相乗りサービスで、フライトの時間に合わせて効率的に移動できる。

ユタカ交通は、これら2つのサービスを通じて、観光客の利便性向上による市内回遊の促進と、それに伴う地域経済の活性化を期待している。また、地域住民にとっても新たな移動の選択肢を提供することで、持続可能な都市交通の実現を目指すとしている。


和歌山城下町観光あいのりタクシー

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