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エアロネクストら、オンデマンドドローン配送実施 医療従事者に弁当を配達

2021/6/14(月)

ドローン配送の様子

株式会社エアロネクスト(以下、エアロネクスト)は、株式会社ACCESS(以下、ACCESS)、株式会社出前館(以下、出前館)、株式会社吉野家(以下、吉野家)と共同で、神奈川県、横須賀市、横須賀市立市民病院、神奈川県立海洋科学高等学校の協力のもと、出前館のアプリで注文された吉野家の牛丼弁当を横須賀市立市民病院の医療従事者にオンデマンドでドローン配送する実証実験を実施した。6月10日付のプレスリリースで明かしている。

今回の取り組みは、2019年12月に神奈川県のドローン前提社会の実現に向けたモデル事業として採択された、エアロネクストの「ドローン物流定期ルートの開設に向けた実証実験」、ならびに横須賀市の地域課題解決を目指した「ヨコスカ×スマートモビリティ・チャレンジ」の一環だ。同時に、2022年度の「空の産業革命 レベル4」解禁に向けて将来の食料品や医薬品のドローン定期配送を見据えている。

今回の実証実験では、吉野家のキッチンカー(オレンジドリーム号)とエアロネクストのドローンを使用した。出前館の配達員が、キッチンカーで調理した牛丼弁当を立石公園に設置したドローン離陸地点に搬送し、ドローンが立石公園から横須賀市立市民病院の屋上へと搬送するという流れだ。ドローンは、海上4.5km、陸上0.7kmの合計約5.2kmを約10分間で飛行し、専用ボックスを使うことで熱々で牛丼のたれもこぼれず中身も偏らず高い配送品質で届けられることを実証した。

使用したドローンは、エアロネクスト独自の機体構造設計技術4D GRAVITYを搭載した、飛行部と荷物搭載部が分離した構造の、飛行性能、応答性能、着陸性能に優れた物流用途に特化したものだ。株式会社⾃律制御システム研究所(ACSL)とエアロネクストの共同開発の最新の機体であり、今回初めて公開した。


なお、横須賀市立市民病院は新型コロナウイルス感染症の入院が必要と診断された中等症の患者を受け入れる「重点医療機関」に指定された病院だ。食事事情では、周辺に昼食場所も少なく、昼食のため外出する時間的余裕もままならない中で、新型コロナウイルス感染症対策により病院内の食堂も時間短縮で運営されており、医療従事者にとって温かいランチを取りにくい。オンライン診療の検討も始めており、今回の実証実験では今後のオンライン診療と医薬品配送の可能性も見据えているという。

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