AirXら、大阪都心のビル屋上からエアタクシー実証 「空飛ぶクルマ」社会実装へ第一歩
2025/11/12(水)
空飛ぶクルマ(eVTOL)の、仕入れから販売・運用などトータルで手掛けるAirXは、オリックス、Soracle、JAL、JTBとの共同企業体として、大阪府の「空飛ぶクルマ観光魅力促進調査事業」の一環で、ヘリコプターを用いたエアタクシーの運航実証を開始する。大阪市中心部のオリックス本町ビル屋上と桜島を結び、将来の「空飛ぶクルマ」の運航を想定した都市部での移動需要やルートの有効性を検証する。
今回の実証調査は、将来の「空飛ぶクルマ(eVTOL)」の社会実装に向け、観光分野でのビジネス化の可能性を探ることを目的としている。実施期間は2025年11月27日から30日までの4日間。
実証の目玉となるのは、大阪市中心部に位置するオリックス本町ビルの屋上に設けられた離着陸場と、ベイエリアの桜島臨時離着陸場を結ぶ「移動フライト」だ。直線距離約7kmの区間を、ヘリコプターで約6分で結ぶ。これまで車で30分以上かかっていた移動が大幅に短縮され、都市部における空の移動のポテンシャルを体験できる。料金は日程によって異なり、1人8,800円からの提供。
また、同じくオリックス本町ビル屋上を発着点とし、大阪のベイエリアや都心上空、仁徳天皇陵などを巡る15分間の「遊覧フライト」も実施。空からの眺望という新たな観光コンテンツとしての可能性を探る。
この実証は、単なるフライト体験の提供に留まらない。将来、空飛ぶクルマが都市部で運航する際に想定される、ビル屋上の離着陸場の活用方法、騒音や安全性の課題、そしてどのようなルートに需要があるかといった、社会実装に向けた具体的なデータを収集・分析することが大きな目的だ。搭乗者にはアンケートへの協力が求められ、その声が今後の事業化に向けた貴重なデータとなる。
AirXは、この実証を通じて得られた知見を活かし、空飛ぶクルマ時代のエアモビリティプラットフォーマーとしての地位を確立していきたい考えだ。







