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英Arm、自動運転対応プロセッサの最新版「Arm Cortex-A65AE」を発表 車載用に特化

2018/12/21(金)

英Arm(本社:英国ケンブリッジ、日本法人:神奈川県横浜市、以下Arm)は、車載用に独自設計された「Automotive Enhanced」シリーズの最新プロセッサである「Arm Cortex-A65AE」を発表した。7nmに最適化されたCortex-A65AEは、安全機能を実装しつつ、自動運転車のセンサー・データ処理や、車載インフォテイメント(IVI)/コックピット・システムの高スループット・ニーズに対応した、Arm初のマルチスレッド・プロセッサだ。
米国自動車協会(AAA)の最近のデータによると、米国のドライバーのうち73%は完全自動運転車への搭乗を非常に恐れており、また米国の成人の63%は、歩行時やサイクリング時に自動運転車と道路を共有することは安全ではないと感じているという。最新の先進運転者支援システム(ADAS)や自動化の進むテクノロジーが人々に受け入れられるには、ドライバーや同乗者に利用時の安心感を与えることが不可欠になる。

一般消費者から信頼を獲得することは極めて重要であり、信頼に根ざした体験を提供する上で自動車メーカー各社に必要なのは、イノベーションと安全性の最適なバランスを達成しつつ、実際の路上に導入でき、拡張性にも優れ、大量生産に対応可能なソリューションだ。Armは、業界をリードする自動車メーカーやTier1 サプライヤーとの対話を定期的に行っており、未来の自動車のニーズに応えるには幅広い演算リソースが必要であること、そして、こうした自動車を支える演算リソースに関して、万能なソリューションなど存在しない、とArmは考えている。

Armは、先般発表した「Safety Ready」プログラムの開始とAutomotive Enhanced(AE)の専用IPファミリを通じて、今年すでに自動車メーカーとTier1 サプライヤーに対する、安全な完全自動運転車の導入加速に向けた取り組みを進めている。先日発表した初のAE製品であるCortex-A76AEは、自動運転用途に必要な処理性能を達成しつつ、安全機能を実装することでこれまでの概念をくつがえしたという。そして、Automotive Enhanced IPポートフォリオをさらに拡大するものとして、製品ロードマップの中でHelios-AEとして紹介していた「Arm Cortex-A65AE」のリリースを今回発表した。

■Cortex-A65AE:安全機能を実装した、初のマルチスレッド・プロセッサ

Arm Cortex-A65AE(Automotive Enhanced)は、ArmのAutomotive Enhanced IPポートフォリオの最新製品。次世代自動車で生成されるセンサー・データの複数のストリームをより効率的に処理し、これまでにない画期的なドライバー体験を安全に実現する。こうした機能は、より強力なマルチスレッド機能と、Armの画期的なSplit-Lockテクノロジーによって実装される安全機能の組み合わせによって実現している。
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