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BOLDLY、岐⾩市で⾃動運転バスの実証へ 顔認証による疑似決済も実施

2021/10/25(月)

ソフトバンク株式会社の⼦会社であるBOLDLY株式会社(ボードリー 以下、BOLDLY)は、岐⾩市街地において実施する⾃動運転バスの実証実験に関する業務を受託した。10月22日付のプレスリリースで明かしている。

経済産業省は、「自動運転レベル4等先進モビリティサービス研究開発・社会実装プロジェクト(RoAD to the L4)」において、2025年までに40カ所以上で無人自動運転サービスを展開するという⽬標を掲げている。BOLDLYでは、こうした政府の動きを念頭に、すでに茨城県境町や「HANEDA INNOVATION CITY」で自動運転バスの実用化を達成している。しかし、いまだに通信による交通信号機との協調(以下、信号協調)の実装は実現できていない。




同実証実験は、「乗務員がいないバス」の実⽤化に向けた取り組みだ。ハンドルがない⾃動運転⾞両「NAVYA ARMA」が、岐⾩市役所の新庁舎とJR岐⾩駅の間の往復約5キロメートルなどを2021年10⽉23⽇から31⽇まで運⾏する。

⼀部の交差点では、信号協調で、「NAVYA ARMA」が信号機の色などの情報を取得し、信号を通過するタイミングを⾃動で判断して⾛⾏する。さらに、「乗務員がいないバス」の実現に向けて、岐⾩市役所内に設置したBOLDLYの⾃動運転⾞両運⾏プラットフォーム「Dispatcher(ディスパッチャー)」を利⽤する。これにより、⾃動運転バスの運⾏状況や⾞内の様⼦の遠隔監視や、乗⾞運賃のキャッシュレス決済を⾒据えた顔認証による乗客の確認と擬似決済の実験を⾏う。

BOLDLYは、同実証への参画を通して、⾃動運転バスの社会受容性をさらに⾼めるとともに、新たな技術の検証を進める。さらに、同実証では、岐⾩ダイハツ販売株式会社の協⼒の下、「アバター」を用いた非対面での乗⾞案内を⾏い、新型コロナウイルス感染症の拡大防止などに貢献する取り組みも行う予定だ。

なお、自動運転バスの信号協調の方法は、「通信方式」「カメラ方式」の2種類がある。BOLDLYは、過去6回の実証を通して、自動運転バスには「通信方式」が必須であると結論づけている。しかしながら、「通信方式」による信号協調の社会実装のめどが立っていない。そのため、同実証において設置する信号協調用機器の維持管理や撤去費用などの理由で、最低限の2カ所に絞って信号協調を実施する。BOLDLYは、今後も政府などとの連携を図りながら、自動運転バスの実用化を推進し、交通課題の解決に取り組むと述べている。

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