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包括的コネクティビティにより未来のモビリティを 〜コンチネンタルのコネクティビティ戦略

2017/11/1(水)


通信により安定した接続を可能に

そして通信を使うことで可能になるのが無線を経由したソフトウェアのOTA(Over the Air)アップデートだ。コンチネンタルでは2005年から無線ファームウェア更新を開始している。車載のテレマティクス制御ユニットによりクライアント管理、安全な接続、ソフトウェア認証を行う。ユーザーからフィードバックがあった際、OTAでソフトウェアをアップデートすることで、次のローンチを待たずして改善していくことが可能になる。

 

 

また、車両位置情報や交通情報などリアルタイム性が重要になるコネクテッドカーは、常時接続できることがキーとなる。その1つの手段として、ヒーブル氏は衛星を使った通信を挙げた。今年の1月に開催されたCESの中で、インマルサットと行った取り組みでは、衛星とクルマの双方向の通信に成功し、ソフトウェアアップデートも可能な速度であったという。衛星を使う利点は、1社で地球上のほとんどをカバーできる点だ。日本でもNTTドコモやKDDIのようにプロバイダーがさまざまあり、国ごとに認証も受けなければいけなかったものが、1社で済むというのは大きな利点である。

しかし、都市部では高層ビルや駐車場など接続を確保できない場合がある。その場合は、Wi-fiのアクセスポイントを使った接続を考えているという。課題となるのはセルラーとWi-fiの切り替えであるが、カーネギーテクノロジーと共同で、ネットワークをシームレスに切り替えられる技術を開発している。

 

5Gを使ったC-V2Xの取り組み

 

 

このような通信による接続が実現したらどういったことが可能になるのか。その1つがクルマ同士のコミュニケーションだ。交差点の右折時の支援をしたり、緊急時に警告を出したりと幅広い用途が考えられる。現在は、C-V2XとしてLTEを拡張したV2Xの規格が開発されている。将来的にコンチネンタルは5Gの技術活用を考えており、これにより膨大なデータをほとんどリアルタイムでやりとりできるようになる。この1つの活用事例として、シースルーセンサーシェアリングを挙げた。前のクルマがカメラで検知したものを後続のクルマに伝達するというものである。このような5G技術の活用について、NTTドコモとの共同研究などを通して、5GによるV2Xを実現しようと考えているという。

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