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【GI基金】電脳交通ら、タクシー車両のEV化等の開発・実証実施

2022/7/25(月)

第一交通産業株式会社(以下、第一交通産業)と株式会社電脳交通(以下、電脳交通)は、「タクシー車両のEV化および配車システムでの運用効率化に係る開発・実証」を共同実施する。7月19日付のプレスリリースで明かしている。

同事業は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「グリーンイノベーション基金事業/スマートモビリティ社会の構築」に係る公募に共同提案し、採択されたものだ。グリーンイノベーション基金事業(GI基金事業)は、政府が発表した「2050年カーボンニュートラル」の目標達成に向け、2兆円の基金をNEDOに造成したものだ。経済産業省等が策定した「グリーン成長戦略」の重点分野を支援することを目的としている。運輸部門では脱炭素化に向け、シミュレーション技術を活用し、社会全体、および個別事業者におけるエネルギー利用・運行管理等の最適化を実現するスマートモビリティ社会の構築を目指す。



同事業は、第一交通と電脳交通が連携し、広島県および和歌山県で各エリアの特性に合わせ、配車システムをコアとした運行の効率化と給電タイミングの最適化を行う。電動車の商用利用は、主に航続距離の不足と給電時間の長さといった課題により導入・利用が進んでいない。これらの課題を解決するため、システム構築とデータを基に最適な車両・設備の配置を行い、全体最適化を行う。

具体的には、「配車システムと連携した給電管理システムを構築し、BEV運用上の給電最適タイミングを実証(以下、給電最適タイミング実証)」と「データを基に最適な車両・設備の配置を行い、全体最適化に向けた実証(以下、全体最適化実証)」を実施する。「給電最適タイミング実証」では、地域ごとにBEV※を効率良く給電させるために給電設備の利用状況を可視化し、給電タイミングの効率化を図っていく。また、給電を軸とした配車指示などオペレーションを基に給電の最適化を図る。

※「Battery Electric Vehicle」の略。ガソリンを使わず電気のみを使って走る車で、エンジンがないのが特徴。バッテリーに充電した電力でモータを動かして走行する。(プレスリリースより)

「全体最適化実証」では、オペレーションにより蓄積されたデータを基に車両対充電設備を順次増大させながら、システムによる効率的な運用の最適解とBEV導入の容易性を導き出す。

なお、両社は、新型コロナウイルスによる移動の減少や燃料費高騰などコスト増加にも対応するため、電動車の最適な商用利用を実現し、タクシー業界へ拡大していく。これにより、地域交通の維持とカーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みに貢献すると述べている。

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