JERAとデンソー、水素製造の実証開始 火力発電で熱マネ技術応用
2025/9/26(金)
JERA社とデンソーは9月25日、JERA新名古屋火力発電所で、デンソーが開発した水電解装置SOEC※1(電解電力※2:200kW)を活用した水素製造実証試験開始を発表した。
両社は、2024年8月よりデンソーが開発するSOECを用いた高効率水素生成技術の共同開発に着手し、水素製造実証試験の準備を進めてきた。今回の実証では、デンソーの熱マネジメント技術を応用し、SOECから排出される熱量を最小限に抑えることで、世界最高水準の電解効率による水素製造の実現を目指す。
なお、両社は、同実証を通じて、グローバルなグリーン水素・アンモニアサプライチェーンの早期構築を図り、世界の脱炭素化とエネルギー問題の解決に貢献していくと述べている。
※1 SOEC(Solid Oxide Electrolysis Cell / 固体酸化物形水電解装置):セラミック膜を電解質として高温で動作し、水蒸気を電気分解して水素を製造する装置。SOECは電気分解効率が非常に高く(最大で約80%)、他の水電解方式(PEM型やアルカリ型)と比較して電力コストを低減できる特長を持つ。
※2 電解電力:水の電気分解に投入する電力(プレスリリースより)
※2 電解電力:水の電気分解に投入する電力(プレスリリースより)

水素製造実証全景
(出典:デンソー Webサイトより)