デンソーテン、神戸市のパーク&ライド実証に参画 回遊支援アプリで渋滞緩和へ
2025/12/2(火)
デンソーテンは、神戸市中央区で開始された「神戸まちなかパーク&ライド」実証運行に参画し、スマートフォン向けの回遊支援Webアプリ「Be Kobe Fun+(プラス)」を開発・提供した。郊外の駐車場に車を停め、公共交通やシェアサイクルなどで中心市街地を移動する「パーク&ライド」を促進。アプリを通じて代替交通手段の利用や地域内での消費を促し、都心部の渋滞緩和と地域活性化を目指す。
神戸市中央区の三宮・元町エリアでは、商業施設周辺での自家用車利用が多く、慢性的な交通渋滞が課題となっている。この課題を解決するため、国土交通省の補助事業の一環として、官民連携による「神戸まちなかパーク&ライド」実証が開始された。
この実証において、デンソーテンは技術面での中核を担う。同社が開発したWebアプリ「Be Kobe Fun+」は、利用者が郊外の対象駐車場に車を停めた後、中心市街地での移動と消費を促進するための様々な機能を持つ。
利用者がアプリに登録すると、バスやシェアサイクル、電動キックボードといった代替移動手段の情報が提供される。さらに、これらの交通手段の利用や、提携する商業施設での買い物に応じて、アプリ内にデジタルスタンプが付与される。集めたスタンプの数に応じて駐車料金が割引され、最大で無料になるというインセンティブ設計だ。
デンソーテンは、2023年から同様の回遊支援アプリ「Be Kobe Fun!」を試験的に運用しており、約1万人の利用データを分析してきた。今回の「Be Kobe Fun+」では、その知見を活かし、ユーザーの位置情報や天候、時間帯に応じて最適な移動手段や立ち寄り先を提案するリコメンド機能を新たに搭載。よりパーソナライズされた情報提供により、自家用車の利用抑制と、公共交通などへの乗り換えをスムーズに促す。
実証は2025年11月7日から実施されており、終了は12月7日。デンソーテンは、この実証で得られる人流データなどを分析し、今後の本格的な交通施策やまちづくりに貢献していくとしている。







