ニュース

デンソー、NTTデータ車載ソフトで包括提携、両社で開発3千人に強化

2024/6/14(金)

画像はイメージ

画像はイメージ

デンソーとNTTデータは6月12日、自動車関連のソフトウェア領域で包括提携する覚書を交わしたと発表した。ソフトウェア人材の育成強化やグローバル展開が可能なモビリティサービス基盤の開発を目指し、取り組みの第一弾として2030年までに2社合計で3000人規模のソフトウェア開発体制を整備する計画。
自動運転や電動化、SDVといった自動車開発の潮流の中で両社はソフトウェア領域で提携する。車載ソフトだけでなくクラウド活用も重要性を増しているとし、デンソーが得意とする車両関連のソフトウェア技術とNTTデータが強みとするクラウドなどの技術を組み合わせる。「クルマとクラウドをソフトウェアでつなぎ、社会課題の解決につながるモビリティサービスとそれを支える基盤」創出を図る。

両社は提携内容を下記4種としている。

(1)グローバルソフトウェアリソースの拡充
「高度運転支援・自動運転や電動化、さらにはSDVに向けた自動車開発においてソフトウェアは非常に重要であり、大量のソフトウェアリソーセスが必要となる。両社が有する国内外の拠点におけるリソーセスのシナジーを最大化し、より大規模かつ高度化する車載ソフトウェアの開発に対応するため、30年までにグローバルにて3000人規模の開発体制整備に取り組む」
(2)高度ソフトウェア人財の育成
「ソフトウェア領域における育成制度の整備、事業価値創造人財の育成を推進する。これまで両社で培ってきたソフトウェア人財定義をアップデートするとともに、育成制度を再強化、標準化し、自動車業界で汎用的に展開活用できることを目指す」

(3)ソフトウェア開発支援基盤の拡充
「車載ソフトウェアは、開発の高速化や効率化が求められており、AIを使用した評価ツールなど、さまざまな機能開発を支える共通的なソフトウェア開発支援基盤が不可欠。両社で培ってきた先進的な開発手法やAI活用実績などを生かし、ソリューションを組み合わせた最適な開発支援基盤の共同開発、展開を目指す」

(4)社会課題解決への共同取り組み
「NTTデータはITを用いて、あらゆる企業、企業・業界の枠を超えた社会インフラまで、お客さまの事業成長や社会課題解決に貢献するサービスを提供してきた。デンソーは環境負荷や交通事故のない社会を目指す中で、自動車領域で培った技術を自動車以外のさまざまな領域にも広げ、社会に新たな価値を提供する取り組みをしてきた」
「両社は、未来のモビリティ社会の実現に向け、それぞれの強みを生かした社会課題解決のためのソリューションを共同検討する。社会実装に向けた実証を含む取り組みとして加速し、将来的にグローバルに展開していくことを目指す」


デンソーとNTTデータは従来ソフトウェア領域で協力関係にある。16年にデンソーはソフト開発会社のNTTデータMSEに資本参加。22年にはデンソーとNTTデータで電動車バッテリーの業界横断エコシステムの構築を始めた。

get_the_ID : 224747
has_post_thumbnail(get_the_ID()) : 1

ログイン

ページ上部へ戻る