オンデマンド交通は、利用者の予約に応じて運行する乗合交通サービスだ。利用者は乗車・降車位置を選択して配車予約を行い、事業者は予約状況に応じた運行経路の設定と配車指示を行う。利用者と事業者の双方に便利な移動手段として、地域の交通空白地域等での運用が進んでいる。

城崎・湯村温泉エリア周辺の課題は、鉄道やバスといった既存交通での移動が難しい観光施設への観光客の移動だ。さらに、コロナ禍により個人・小グループでの旅行が増加すると予想される。このため、新たな移動手段の在り方を検証・創造し、観光客の公共交通の利便性向上と、観光地の回遊性向上によるエリア経済活性化を目的として取り組む。

同実証実験では、順風路のオンデマンド交通システム「コンビニクル」と、デンソーテンの試作タブレットが連携した新システムを活用。当該地域の公共交通を担う全但バスが、観光型オンデマンド交通を運行する。固定ルートを巡回しているバスのドライバーや初めて配車業務のオペレーターを務める事業者が、オンデマンド交通という新たな仕組みに対応できるようサポートする。また、目的地に最適なルートで自由に移動できるよう、観光客のニーズに合った移動サービスを提供するという。

(出典：デンソーテン Webサイトより)