大日本印刷ら、名古屋市が進めるSRT導入に向けた社会実験に参画
2023/9/20(水)
大日本印刷株式会社(以下、DNP)らは9月19日、愛知県名古屋市が進めている新たな路面公共交通システムSRT(Smart Roadway Transit)の導入に向けた社会実験に参画すると発表した。
名古屋市は、まちづくりと一体となった新たな路面公共交通システムSRTの導入を検討している。目的は、2026年開催のアジア大会や2027年度に予定しているリニア中央新幹線開業に向けて、都心部の回遊性の向上や賑わいの拡大を図ることだ。同実証は、DNPと中央復建コンサルタンツ株式会社で取り組む。具体的な取り組み内容としては、名古屋市広小路通のバス停2カ所(納屋橋・広小路本町)を「なごまちテラス」として9月16日~11月30日に暫定的に整備する。さらに、休憩できる施設や、周辺の見どころ・催し等の情報を表示するデジタル案内板「DNPモビリティポート」等も整備し、沿道と連携したイベントも開催する予定だ。これにより、バスの乗降のしやすさ(正着性)・まちの回遊拠点としての機能・一般交通(自動車・自転車等)への影響を検証する。
また、同実証では、SNSと連動した新しいデジタルマップ「DNP MAPベース地域情報発信プラットフォーム」を活用する。沿道のイベントや近隣の施設と連動した情報を「DNPモビリティポート」で提供し、回遊性の向上と周辺の賑わいづくりを支援するという。ほかにも、DNPモビリティポートに格納した「アドインテAI Beacon」で、スマートフォンのWi-Fi/BLE(Bluetooth Low Energy)接続を活用した人流回遊データを取得し、分析も行う予定だ。これにより、今後のまちづくりや観光振興に役立てるという。
なお、名古屋市は、都心部のさらなる活性化と、誰もが快適に移動できる最先端モビリティ都市の実現に向けて、まちのシンボルとなるSRTの導入を進めていく。そして、今回の社会実験で得られる検証結果を踏まえて、SRTに関連する各種事業の早期実現を図っていくと述べている。