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EVトラック・バン取り組みまとめ【2023年10月~2024年10月】

2024/11/11(月)

日野デュトロ Z EV

トラックやバンでもEV化が進んでいる。ガソリンモデルの車両をベースに開発したものや、既存EV利用者からのフィードバックを基に改良したものなど、メーカーもさまざまな形でアプローチしているところだ。ストレスなく作業が行えるように、乗降回数軽減、充電時間短縮などに向けた工夫も施されている。
当記事では、2023年10月~2024年10月に行われたEVトラック・バンの取り組みについてまとめる。

日野自動車株式会社(以下、日野)

日野は2024年9月18日、小型BEVトラック「日野デュトロ Z EV」を物流現場での使い勝手向上のために一部改良して発売すると発表した。

今回の改良点は、「スマートエントリーシステム導入」「ルームミラーモニター表示設定変更」「スイッチレイアウト変更」「ラジオアンテナ長の短縮」「法規対応」だ。スマートエントリーシステムにより、ポケットなどに携帯していれば、キーを取り出さずにドアの施錠・解錠ができるようになった。

さらに、今回の改良により、オプションとして、車両前面にある普通充電口を車両右側リヤタイヤ後部に移転する「車両後方部への普通充電口移設」にも対応する。「スマートエントリーシステム導入」と「車両後方部への普通充電口移設」はウォークスルーバンのみの対応だ。



三菱ふそうトラック・バス株式会社(以下、MFTBC)

MFTBCは2024年8月7日、電気小型トラック「eCanter」の新型モデルをベースに、自動追尾型EVごみ収集車を開発。環境省の実証事業に参画し、川崎市内で実証実験を行った。

今回の実験では、MFTBCが電気小型トラック「eCanter」の新型モデルをベースに開発した自動追尾型EVごみ収集車「eCanter SensorCollect」を使用。本車両はSAEレベル2の運転自動化機能を搭載しており、ドライバーの後を自動で追尾し、遠隔操作も可能だ。これにより、ドライバーの乗降回数を減らし、作業時間の短縮と肉体的負担の軽減を実現する。



MFTBCは2024年7月29日、国内初のEVダンプ小型トラックの納車を発表した。EVトラック「eCanter」にダンプ架装を施した車両。車載バッテリーから動力を取り出してダンプ架装を動かす。

MFTBCによると、国産小型トラックのセグメントで、量産型EVダンプ車が導入されるのは今回が初。同社は、2023年3月発売の「eCanter」の架装バリエーションに新しくダンプを加えた。新明和工業がダンプ架装を行い、7月29日、鹿児島県指宿市に本社を置く建設企業、福尚に車両が納車された。

ダンプ車は、オプションの動力取り出し装置「ePTO」を通じて車載バッテリーから動力を架装側に伝える。ディーゼル車の動力取り出し装置と同様の「ePTO」を使うことでEVダンプ架装専用にシステムを開発する必要がなくなったという。ダンプのほかにキャリアカー、脱着車、リヤクレーンなどの架装を動かすのにもePTOを利用できる。


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