ジェネクスト、交通違反を自動検知・事故を防止できるアプリを提供開始
2020/9/28(月)
交通安全事業を手掛けるジェネクスト株式会社(以下、ジェネクスト)は、スマホで交通違反を自動検知し事故を防止する企業向けアプリ「AI-Contact モバイル」の提供を開始する。内閣府が設けた「交通事故死ゼロを目指す日」である9月30日にリリースする予定。
「AI-Contact」は、準天頂衛星「みちびき」を活用した高精度の位置情報と、全国の標識情報データベースを照合させ、社用車の交通違反を可視化する企業向け事故削減サービス。2018年からサービスを開始し、導入企業では例年40件以上の事故があったところ導入後0件になり、自動車保険料が1億円以上のコストカットにつながったりするなどの効果を上げた事例もあるという。従来型の「AI-Contact」は、専用の車載端末を購入・設置する必要があったが、今回の「AI-Contact モバイル」はスマホアプリをインストールするだけで利用することができる。アプリを起動して運転するだけで、交通違反箇所を検知することが可能だ。
ジェネクストの発表によると、サービスの展開を始める背景には、コロナ禍で増加した死亡事故の減少、撲滅をめざすこと、高まる社用車の事故削減ニーズがあるという。
外出自粛の影響で、事故発生件数自体は例年と比較して全国的に減少傾向にあるが、一方で交通量減少に起因するスピード違反や歩行者の無理な横断を要因とする重大事故率の増加が社会問題化している。東京都では、交通事故死者数が昨年と比較して23.3%増加し、交通違反の削減が急務となっている。
また、近年コンプライアンス意識が高まり、企業社用車の事故削減のニーズも急激に高まっている。社用車の事故は、従業員や顧客の生命といった安全面や、自動車保険料などのコスト面、さらには企業ブランドの毀損といった信頼面のリスクをはらんでいる。事故の程度によっては企業経営そのものの存続危機にさらされる危険性があるためだ。