東武と日立、デジタルIDの共通プラットフォーム立ち上げで合意
2023/8/30(水)
東武鉄道株式会社(以下、東武)らは8月29日、本人確認などを可能にする生体認証を活用したデジタルアイデンティティの共通プラットフォームを、2023年度中に立ち上げることで合意したと発表。株式会社日立製作所(以下、日立)と共に取り組むという。
同プラットフォームでは、デジタル空間上に保存されている個人の属性情報であるデジタルアイデンティティに、生体認証を活用して安全にアクセスする。これにより、業種を横断して、決済、ポイント付与、本人確認などのサービスをワンストップで実現する。また、同プラットフォームの活用事例の第一弾として、東武ストアが2023年度中に同プラットフォームに対応したセルフレジを複数店舗で導入する。登録ユーザーは、東武ストアのセルフレジで生体認証を行うだけで、TOBU POINTの付与・利用、クレジットカード決済などをカードやスマートフォンを出さずに行えるようになる。セルフレジで年齢確認も行えるため、店員による確認なしで酒類なども購入可能だ。
くわえて、ユーザーが安心して利用できるサービスを目指し、株式会社ジェーシービー(以下、JCB)が生体認証を用いた決済のガイドライン策定への助言などを通じ、今回の件の検討に参画するという。
なお、東武と日立は、今後東武ストアでのセルフレジのユーザー評価を踏まえてプラットフォームの機能を拡張する。そして、決済だけではなく、チェックイン、入退場などさまざまなユースケースのサポートを行う。また、改札機における認証など、鉄道分野での活用についても視野に入れた検討を進める。ほかにも、その他交通、商業施設、ホテル、スポーツクラブ、レジャー施設などの東武グループの各施設への導入を推進するという。さらに、これらの実績をロールモデルとして全国に導入を拡大し、人々の生活に関わるあらゆるシーンでの生体認証の利用を推進するという。
くわえて、パートナー、導入店舗など、幅広く参画企業を募り、利用シーン、ユースケースを拡充させながら、同プラットフォームが人々の生活をより豊かにする社会インフラとなることを目指すと述べている。