ホンダ、EV向けサービスを欧州で開始 充電コスト削減と再生可能エネルギーの拡大へ
2020/3/4(水)
本田技研工業株式会社(以下、ホンダ)は、欧州で自動車メーカー初※となる、EV向けエネルギーマネジメントサービス「e:PROGRESS(イー プログレス)」を2020年中に開始すると発表した。電力需要が少ない時間帯に低コストでEVへの充電を行うなどして、電力需要の平準化や再生可能エネルギー拡大への貢献を目指す。
ホンダの発表によると、e:PROGRESSとは、電力需要が少なく電力コストが最も安い時間帯にEVの充電を行い、電力需要を平準化し、再生可能エネルギー由来の電力使用の拡大に貢献することを目指したEV向けのエネルギーマネジメントサービス。2020年中にイギリスでサービスの提供を開始。その後、順次ドイツをはじめとした欧州各国にも展開していく方針だ。※2020年2月時点。ホンダ調べ
e:PROGRESSのサービスは、スマート充電プラットフォームなどを展開するMoixa(モイクサ、イギリス)、電力・エネルギー会社のVattenfall(バッテンフォール、スウェーデン)と共同で提供する。e:PROGRESS契約者は、スマホアプリに必要な充電量を入力し、EVを自宅の充電器につなぐだけで、Moixa社の「GridShare(グリッドシェア)」システムを通じ、Vattenfall社が提供する変動型電気料金を活用して、最も電力コストの安い時間帯に自動的に充電される仕組みだ。
また、自宅に設置できる充電器として、ホンダは「Honda Power Charger(パワーチャージャー)」を開発。e:PROGRESSサービス開始に先行して、2020年夏発売のEV「Honda e」と同時に発売する予定。
ホンダは昨年「Honda eMaaS」のコンセプトを提唱し、電動モビリティ、エネルギー、コネクテッドなどを統合したサービスによって、移動と暮らしがシームレスつながる世界を目指す技術・サービスの強化に向けて動き出している。国内でも「Honda eMaaS」の推進などを掲げて、モビリティサービス専門部署と関連子会社を新たに立ち上げるなど、取り組みが加速している。