水素インフラ・サプライ関連取り組みまとめ【2020年~2021年9月】
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2021/10/12(火)
水素エネルギーを家庭レベルでも使用できるようにするためには、安定した水素の製造方法や供給網の確立が必要だ。このような技術や社会を実現するために、さまざまな会社が異なる視点から取り組みを続けている。当記事では、2020年から2021年9月までに発表された水素インフラの充実化や水素のサプライチェーン確立に向けた取り組みについてまとめる。
双日株式会社(以下、双日)
双日は2020年11月30日、株式会社フレイン・エナジー(以下、フレイン・エナジー)とともに、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「LOHC※を用いた水素サプライチェーン確立について(中国・山東省)」を受諾するとを発表した。※Liquid Organic Hydrogen Carrierの略称。気体の水素を有機溶剤の一種であるトルエンと触媒反応させてMCH(メチルシクロヘキサン)にして貯蔵や輸送を容易にする技術。
フレイン・エナジーの保有するLOHC技術では、水素をMCHへと転換し、水素ステーションまで輸送、MCHを再度水素に転換することが可能だ。MCHに転換することで容積が水素の約500分の1となり、貯蔵や輸送が容易になる。また、MCHは常温常圧の安定した液体のため、安全かつ容易に水素の長期貯蔵や大量輸送が可能となる。双日とフレイン・エナジーは、NEDOの公募した「エネルギー消費の効率化等に資する我が国技術の国際実証事業」の枠組みの中で、調査を実施する。調査の目的は、LOHC技術を駆使した燃料電池車向けの水素供給事業の検討に必要な基礎情報として、必要となる許認可、関連する法制度、水素需給のポテンシャルなどを確かめることだ。調査後には実証試験を行い、MCHの輸送・貯蔵方法を活用した水素サプライチェーンの有効性を実証する。
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