ジェイテクト 車両電源の高出力化リチウムイオンキャパシタを2019年量産開始
2018/6/29(金)
株式会社ジェイテクト(以下、ジェイテクト)は28日、大型車両の電源を高出力化できる交代熱リチウムイオンキャパシタについて、2019年から開始する量産計画を発表した。量産計画は以下の通りである。
燃費規制の拡大、高度運転支援・自動運転の普及・拡大を受け、省エネ・自動運転化に大きく貢献する電動パワーステアリングの適用範囲の拡大が求められている。しかし、大型車両への EPS 搭載には 12V の車 両電源では出力が不足。
そういった背景からジェイテクトは、キャパシタと充放電コントローラーを従前の EPS に付加することで、車両電源の 12V に対しキャパシタからの 6Vの電圧を付加し18Vの高出力化を実現し、EPS の適用範囲の拡大を目指し、自社にてEPSの補助電源装置として高耐熱リチウムイオンキャパシタを開発。
キャパシタとは、物理的に電力を充放電する蓄電池である。蓄電容量は限られている代わりに一度に高いエネルギーを放出する瞬発力が特徴であるが、リチウムイオン二次電池同様に耐熱性に課題があった。 車両に搭載するために要求される環境温度はエンジンルーム内であれば-40°Cから 125°C、車室内であれば-40°Cから 85°C。 この条件に対し、ジェイテクト製のリチウムイオンキャパシタは独自技術により、-40°Cから85°Cまで使用可能となり、車室内での使用要求に適合。さらには出力する上限電圧を制限すれることで105°Cまで高温環境で使用可能となる。
ジェイテクトは今後、既存事業の製品に搭載しての拡販を進めると共に、 製品単独での販売も計画。キャパシタ単体販売、バランス回路を組み合わせたモジュール販売、充放電 コントローラーも組み合わせたシステム販売も行う予定だ。