【国内初】無人自動配送ロボットが車道を自動走行する実証実験開始
2021/8/19(木)
京セラコミュニケーションシステム株式会社(以下、KCCS)は、無人自動配送ロボットによる工業地域向けロボットシェアリング型配送サービスの実証実験を開始した。8月17日付のプレスリリースで明かしている。
新型コロナウイルス感染症は、物流業界にも影響を与えている。ラストワンマイル物流における遠隔・非接触での物流ニーズの増加や、配送における人手不足は、より一層加速するという予測だ。KCCSグループでは、情報通信基盤整備や再エネ設備導入などを通じてインフラ構築ノウハウを蓄積している。これらのノウハウとICT技術を融合し、地域における物流課題の解決に向けたモビリティサービスの開発に取り組んでいる。今回の実証は、北海道石狩市における「工業地域向けロボットシェアリング型配送サービスの実現」の取り組みとして実施する。この取り組みは、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が公募する「自動走行ロボットを活用した新たな配送サービス実現に向けた技術開発事業」で採択された。地域内の事業者でシェアリングする無人自動配送ロボットが、小売店商品や企業間輸送貨物などを配送する。
これまで国内で実施されている自動配送ロボットの公道走行実証では、主に小型・低速のロボットによる歩道での走行が主流だった。今回の実証では、広域にわたる工業団地での共同利用・効率的な配送を想定している。従来よりも大型・高速なロボットに複数サイズのロッカー20個を搭載し、車道を走行する。無人の自動配送ロボットが車道を自動走行する試験は国内初の取り組みだ。2021年8月16日~9月中旬に実施する。
なお、ロボットは無人での自動走行するが、石狩湾新港地域内の事務所から走行状態を常時監視する。自動回避が困難な状況では、遠隔操作に切り替えて走行する予定だ。