JTB オリンピックに向けた人流×物流 LIGAREビジネスセミナー
2017/10/23(月)
ジェロンタクシーにみるJTBの取り組み
地方では、少子高齢化と過疎化が進み、使われていないモビリティが多くなっている。高齢者はクルマという移動手段がなくなると家から出られないため、なかなか免許返納が進まない。そこでJTBが取り組んでいるのがジェロンタクシーだ。高齢者向けの定額タクシーで、家から病院など決まったルートを一カ月ごとに定期券で自由に乗ることができる。
地元の地域の移動手段として活用するのと同時に、土日は観光客に貸し出すような活用方法を考えていると黒岩氏は述べる。
これにより、最寄りの駅やバス停ではなく、目的地に直接行くラストワンマイルの交通手段を提供することができる。
さらに、観光地や飲食店では利用客が増えて売上げが上がるため、移動する料金をもらわずに、観光地のステークホルダーからお金をもらうという仕組みを考えているという。
ITを活用したラゲッジフリーで快適な観光
外国人旅行者に移動手段を提供できたとしても、課題となるのは荷物だ。いかに交通手段があったとしても、大きく重い荷物を観光地まで持っていくのは困難である。そこで、パナソニックなどと共同で、ラゲッジフリーの実証実験を行っている。事前に申し込むことで、大型手荷物を空港やホテルから移動先へ搬送できるものだ。
また、AIを使ってオンデマンドライドシェアの最適配車を行い、先述のジェロンタクシーを観光客にも定額で提供することも考えているという。黒岩氏は最後に「このようなサービスを展開するにはITが必要。
シェアリングエコノミーは利用者を特定しなければ危険なので、IDも必要となる。ゆくゆくは、ID一つで決済も含めたカーシェアリングや保険などの運用ができれば、旅行会社のあらたな事業にもなり、地域にも貢献できる」と述べた。
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