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経産省、物流MaaS実証事業の成果発表 先進実証事業者も選定

2021/7/28(水)

経済産業省は7月26日、新しいモビリティサービス(物流MaaS)の実証事業の成果を発表した。さらに、輸配送効率化・電動商用車活用について先進実証を行う事業者を選定している。
経済産業省では、2019年度において、物流分野における物流MaaS勉強会を開催した。この勉強会には、有識者や商用車メーカー、荷主・運送事業者、ITソリューション事業者等の民間事業者等が参加している。そして2020年4月、商用車業界としての取り組みとして3つの方向性を取りまとめた。この方向性が「トラックデータ連携の仕組み確立」、「見える化・混載による輸配送効率化」「電動商用車活用・エネルギーマネジメントに係る検証」だ。


2020年度の「トラックデータ連携の仕組み確立」の実証実験では、物流業界全体での共益的なユースケースを確認した。さらに、令和3年度から連携可能なデータを特定し、危険運転挙動を横断的にプロットするハザードマップ生成に向けた調査を実施している。

「見える化・混載による輸配送効率化」の実証実験では、リアルタイムでトラック内の積載状況を立体的に把握可能であることを確認した。特殊貨物に係る工場の出荷から顧客までの位置情報を把握し、積載効率の向上が図れることも確認している。

「電動商用車活用・エネルギーマネジメントに係る検証」では、軽貨物EVを独自開発した。これにより、ガソリン車との性能比較や車両価格・充電器設置費用を踏まえたライフタイム経済性の分析を実施している。EV普及と充電インフラ整備を一体的に進めるモデルエリアを構築し、共同利用型の急速充電オペレーションモデル等を検証することで成立可能性も確認。さらに、EVバスに適した運行オペレーションへの転換を可能とするエネマネシステムの構築における課題の解決策を整理している。

2021年度においても、「物流MaaS」の先進的な取組の実証事業を実施する予定だ。「トラックデータ連携の仕組み確立」については、「無人自動運転等の先進MaaS実装加速化推進事業(無人自動運転等の先進MaaS実装加速化のための総合的な調査検討・調整プロジェクト)」の中において取り組みを継続して実施する。

「見える化・混載・自動化等による輸配送効率化」と「電動商用車活用・エネルギーマネジメントに係る検証」については先進的な実証の取り組みを実施可能な事業者を募集した。外部有識者などによる厳正な審査を経て、7事業者を選定している。「見える化・混載による輸配送効率化」は、NEXT Logistics Japan株式会社と三菱ロジスネクスト株式会社が選定された。「電動商用車活用・エネルギーマネジメントに係る検証」では、株式会社ミツバ、株式会社みちのりホールディングス、長瀬産業株式会社、MONET Technologies株式会社、東京電力ホールディングス株式会社が選定されている。なお、各選定事業者の担当する役割などは、以下で公開されている。
https://www.meti.go.jp/press/2021/07/20210726008/20210726008-1.pdf
(出典:経済産業省 Webサイトより)

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