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三井不動産株式会社 ビジネスイノベーション推進部グループ長 川路武氏インタビュー モビリティ構想で見据える不動産価値向上とは?

2021/4/9(金)

ビジネスイノベーション推進部 事業グループ グループ長 川路武氏

ビジネスイノベーション推進部 事業グループ グループ長 川路武氏

異業種参入が相次ぐMaaS。不動産業界でも、MaaS事業を推進している会社は多い。そんななか、不動産大手の三井不動産は、昨年「モビリティ構想」を発表した。日本初となるマンション住民などをターゲットにした「MaaS」と、さまざまなサービスがトラックでやってくる「移動商業店舗」というユニークな2つのプロジェクトを進めている。“不動産×MaaS”によるイノベーションとはどのようなものになるのか。「モビリティ構想」を行うビジネスイノベーション推進部 事業グループ グループ長の川路武氏に、構想に至った背景から、都内各所で行われている実証実験の反応、今後の課題まで聞いた。
同社が行う「MaaS」では、住宅・オフィス・ホテルなどのユーザー向けに、カーシェアリング・バス・タクシー・シェアサイクルと連携したMaaSアプリを提供する。アプリには、同社も出資しているフィンランドのMaaS Global(ヘルシンキ)の「Whim(ウィム)」を使用。現在、サブスクリプションモデル(月額定額制)で、タワーマンションを中心に実証実験を行っている。

一方、「移動商業店舗」は、フードトラックなどの飲食だけなく、物販・サービスなどのさまざまな店舗を車両に乗せて、多種多様な場所で展開するサービス。昨年9月~12月に首都圏・近郊5カ所において10業種11店舗の事業者と共同で実証実験を行った。


“移動”がより自由になった時代に対応するために、不動産に付加価値を

川路武氏

――まず、「モビリティ構想」に至った背景について教えてください。

従来、不動産にとってモビリティは少し遠い存在にありました。建物のスペックを考える上で駐車場や駐輪場の規模はどのぐらいあるのかといったことを考えたり、湾岸エリアなどの大規模マンションにおいて、最寄り駅まで行くマンション専用のバスの配備をバス会社様にお願いしたりすることなどはありますが、私たちが積極的にモビリティ分野に関わっていくことはあまりありませんでした。

ところが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、私たち不動産開発会社の取り巻く環境が劇的に変化したように思います。例えば、“働く”ことに着目すると、従来は大半の人が会社に通勤するものでしたが、テレワークの推進により、家で仕事する人、近くのカフェで仕事する人といった具合に一人ひとりの“移動”が多様化するようになりました。また、“暮らし”を見ると、買いものなども店舗に行かずにネットスーパーなどのECサイトを利用する人が増えています。

こうした人々のライフスタイルが激変し、多様化したことで、私たちも“移動”の選択肢を提供し、不動産の新たな価値に注目する必要があるなと感じ、今回の「モビリティ構想」をスタートさせました。

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