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国交省、タクシーの事前確定型変動運賃の実証へ MoTとUberが参画

2021/10/11(月)

事前確定型変動運賃
参考図

国土交通省は、乗車前に確定する運賃(事前確定運賃)を変動させる「事前確定型変動運賃」の実証実験を2021年10月から行う。10月7日付のプレスリリースで明かした。
各タクシー会社は、行政が定めた一定の幅(公定幅)から、自社で運用する運賃を決定している。さらに、当該運賃に障害者割引(1割引)や深夜早朝割増(2割増)を行うことが可能だ。しかし、需給に応じて運賃を変動させ、減額・増額をすることはできない。

国土交通省は、需給に応じて、一定の幅内で運賃を変動させることができないか、議論を進めている。その中で、タクシーが公共交通機関としての役割をしっかり果たすことができるよう、条件を設定している。 今回の実証実験で運用上の課題を抽出し、今後の制度化に向けて検討する。

具体的な施策としては、天候や最寄りのイベント等の需給に応じて、各社の創意工夫により運賃を変動させる。リアルタイムでの変動のほか、あらかじめ設定したとおりに運用する変動方法により運賃を収受することも可能だ。

変動運賃は、配車アプリを通じて、乗客がタクシーに乗車する前に確定する(事前確定運賃の一環として運用)。流し営業では利用できない。変動運賃の幅は、公定幅の上限から2割増した額と、公定幅の下限から1割引した額だ。その上で、変動運賃に対し、深夜割増や障害者割引等を別途上乗せできる。

国土交通省は、2021年8月20日に「事前確定型変動運賃」に参画する事業者の募集を開始した。この募集に対して、株式会社Mobility Technologies(以下、MoT)とUber Japan株式会社(以下、Uber)が応募。両社は実証実験を実施し、運用上の課題を抽出する。
MoTの行う実証実験では、同社の提供する配車アプリ「Go」を活用する。10月11日から11月30日まで東京都特別区、武蔵野市および三鷹市にて実施。対象車両は、5事業者約8100車両だ。

一方、Uberの実証実験では、同社提供の配車アプリ「Uber」を活用する。10月19日から11月1日までは事前確定運賃、その後に12月13日まで「事前確定型変動運賃」を実施する予定だ。東京都特別区(北区、板橋区および練馬区を除く)にて、12事業者約1000車両を対象に運用する。

(出典:国土交通省 Webサイトより)

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