MONET、AIデマンドバスを群馬県沼田市全域で3月25日から運行開始
2022/2/26(土)
MONET Technologies株式会社(モネ・テクノロジーズ 以下、MONET)は、AIデマンドバスの運行を群馬県沼田市(以下、沼田市)内全域で3月25日から開始する。2月21日付のプレスリリースで明かした。
沼田市では、市民の移動を支えるために、路線バス(10路線)を委託運行しており、利用者の需要に応じて運行経路の見直しやダイヤ改正などに取り組んできた。同取り組みの目的は、公共交通のDXを推進し、市内の移動のさらなる利便性向上と交通空白地域の解消を図ることだ。運行開始から約1年間は実証実験と位置付け、運行により得られた実績や利用者のニーズを踏まえてAIデマンドバスの改善を行い、その後も運行を継続する。沼田市では、定時定路線型バス(愛称、ぬまくる)を運行している。同取り組みでは、日中(午前9時~午後5時、日曜・祝日を除く)の時間帯は市内の500カ所に設置した停留所をデマンド型で運行。それ以外の通勤・通学利用が多い朝・夕の時間帯は、従来通り定時定路線型で運行する。これにより、市民の移動の利便性向上と、市内の交通空白地域の解消を目指す。
また、同実証実験では、市内をAエリア(旧沼田市)、Bエリア(白沢町、利根町南部)、Cエリア(利根町北部)の3つのエリアに分ける。そして、各エリア内を移動可能なAIデマンドバスを運行する。MONETの配車システムにより、予約状況に応じて最も効率的なルートで運行することが可能だ。利用者は、MONETが提供するスマホアプリまたは電話で乗車を予約することができる。同一エリアの停留所間であれば、一律の運賃で自由に移動することが可能だ。
さらに、同実証実験では、運行データを集積して可視化するツールを導入する。利用者の多い季節や時間帯、場所といった市民の移動需要を把握することで、バスの運行の最適化に加え、道路計画などのまちづくり施策への活用を図る。
なお、沼田市とMONETは今後、市内の各地域でソフトバンク株式会社と連携してスマホ教室を開催する。目的は、デジタルデバイド(情報格差)の解消と、スマホアプリによる乗車予約の促進だ。さらに、スマホアプリ上で地域の飲食店やスーパーマーケットのクーポンを配信するなど、地域の活性化に向けた取り組みも行う。
また、両社は、将来的には、「利根沼田地域定住自立圏」を形成する近隣の自治体と連携・協力する。これにより、地域間の交通ネットワークを整備し、圏域住民の移動の自由を維持・確保するよう努めると述べている。
(出典:MONET Webサイトより)