東京メトロアプリにMaaS機能を追加 「my! 東京MaaS」始動へ
東京地下鉄株式会社(以下、東京メトロ)は、鉄道・シェアサイクル・タクシー・コミュニティバス・航空等の多様なモビリティやサービスと連携し、東京における大都市型MaaSの取り組み「my! 東京MaaS」を開始。2020年7月には東京メトロアプリをリニューアルし、マルチモーダル経路検索機能を実装する。この機能追加により、鉄道、シェアサイクル、タクシー、コミュニティバスを含む経路検索が可能になる。
■大都市型MaaS「my! 東京MaaS」のコンセプト
東京メトロは、大都市型MaaS「my! 東京MaaS」により、多様なモビリティやサービスとの連携を通じて更なる稠密性や連続性を追求し、パーソナライズされた移動経路・付帯サービスや、リアルタイムな運行情報を新たに提供することで、顧客一人ひとりのニーズに応え、これまで以上に移動を快適に楽しく、さらには移動需要の創出を目指していく。
これらの取組みにより、都市の活力を高めるとともに、SDGsの達成につなげ、MaaSを通じて実現したいデジタルなサービスと、東京メトロが今までも取り組んできた、リアルな交通ネットワーク改善を好循環させ、今の地下鉄ネットワークをさらに磨き込んでいく方針だ。
■東京メトロが目指す「大都市型MaaSの全体像」
「パーソナライズド」「リアルタイム」をキーワードに、移動しやすい東京を目指す。また、積極的に目的地サービスとの連携を図り、新たな移動価値の創出に取り組む。
■東京における大都市型MaaSネットワークの形成
地下鉄駅直結・駅至近エリアの都市活動を引き続き推進しながら、今後の社会構造の変化を見据え、様々な人がより円滑に移動できるよう、ネットワークの稠密性・連続性を更に高める。
■2020年7月、「東京メトロアプリ」リニューアル
アプリのリニューアルにより、地下鉄やバスに加え、シェアサイクル、タクシーを含めた経路検索が可能になる。
■「my! 東京MaaS」を通じて目指す将来像
連携パートナーと以下の取組みを推進し、東京の移動に新たな価値を共創する。
◆取組み(1)「移動のしやすさの追求(エレベータールート検索)」
エレベータールート検索の導入に向け東京都交通局と連携するとともに、「JapanTaxi」アプリを提供するJapanTaxi株式会社、「S.RIDE」を提供するみんなのタクシー株式会社と連携。また、全日本空輸株式会社(ANA)と旅行・出張時の移動における安心提供で連携し、さらにプログレス・テクノロジーズ株式会社と、東京メトロが共同で検証を進めている視覚障がい者向け駅構内ナビゲーションシステム「shikAI」との連携するなど、デジタル面からもバリアフリー化に向けた取組みを推進する。
◆取組み(2)「健康応援」
東京メトロがパーソナライズド検索の一環で新たに開発する「ひと駅歩く検索」において、株式会社NTTドコモの「dヘルスケア」や、東京海上日動あんしん生命保険株式会社の「あるく保険」と連携。株式会社ドコモ・バイクシェアとは、ひと駅シェアサイクルに乗る「ひと駅サイクル検索」の導入について共同で検証を進める。
◆取組み(3)「ビジネス加速」
日本マイクロソフト株式会社、株式会社MaaS Tech Japan と、Outlook予定表の空き時間を踏まえた移動提案の取組みについて、富士ゼロックス株式会社と共同で提供する個室型ワークスペース「CocoDesk」とも連動させながら、共同検証を進める。
◆取組み(4)「東京を楽しむ」
沿線地域・地元産業と連携して、MaaSの機能を活用した特設サイトを開設する。魅力発信やデジタルクーポンの提供に取り組み、東京都交通局や「HELLO CYCLING」を提供するOpenStreet株式会社、台東区循環バス「めぐりん」と経路検索で連携し、回遊性を高める。また、他エリアへも展開し、更に出かけたくなる東京を目指す。