アウディとナイラ・ダイナミクス、欧州で滑りやすい路面情報を提供
2021/4/19(月)
アウディの「Car-To-X」サービスであるLocal Hazard Information(以下、LHI)は、NIRA Dynamics(ナイラ・ダイナミクス、以下NIRA)のRoad Surface Alerts(ロード・サーフェイス・アラート、以下RSA)を追加した。株式会社アイ・アール・システムが、4月15日付のプレスリリースで発表している。
これにより、アウディの車両は、LHIを通じて路面上の凍結やその他の滑りやすい路面状態をほぼリアルタイムでドライバーに警告できるようになる。
アウディは、今回のLHIへの機能追加により、NIRAのRSAテクノロジーを採用した初めての自動車メーカーとなった。さらに、フォルクスワーゲン(以下、VW)のグループ会社であるCar.Software Organization社、および地図情報を提供するHERE Technologies社(以下、HERE)の技術と連携する。これにより、アウディの車両は、LHIを通じて路面上の凍結やその他の滑りやすい路面状態をほぼリアルタイムでドライバーに警告できるようになる。
今回のサービスは、センサーから得られたデータをNIRAクラウドに集約し、現在と過去の気象情報などのメタデータと組み合わせて解析する。さらに、解析したデータをHEREへ送信し、HEREのロケーションプラットフォームと組み合わせて、3次元データとして表示するという流れだ。
将来的には、このデータに基づいた摩擦係数マップを利用したリアルタイムでの除雪作業の最適化、および路面の状態を考慮して到着予定時刻を正確に計算したルート案内などを計画している。
■NIRA Dynamicsのマーケティング&コミュニケーション部の責任者であるヨハン・ヘッグ氏のコメント
「この技術の必須条件として、データの品質とエリアカバー率はとても重要でしたが、今回のアウディ社との協力によってそれが実現しました。自動車事故の数を減らしたいという思いがこの技術を開発したきっかけであり、RSAというサービスがそれを実現してくれると信じています。」(一部抜粋)
■Car.Software Organizationの先進運転支援システム、および自動運転部門の責任者であるトーマス・ミュラー氏のコメント 「ハザード情報の配信を強化するこのプロジェクトは、VWグループの各ブランドの垣根を超えたソフトウェア開発の可能性を示すとても良いモデルになっています。他のグループのOEMブランドや戦略的パートナーと協力して、独自のソフトウェアスキルと経済圏を活用しながら、数カ月という短期間にデジタルサービスを開発することができました。」