日産、英国の一部EVに手頃な価格のV2G技術を2026年に導入へ
2024/10/16(水)
日産自動車株式会社(以下、日産)は10月10日、より手頃な価格の「Vehicle to Grid(以下、V2G)」技術を英国で販売する一部のEVを対象として2026年に導入すると発表した。
V2Gは、EVのバッテリーに蓄えられた電力を電力網(グリッド)や自宅などに供給することを可能にする技術だ。同技術を活用することにより、EVに風力や太陽光などで発電した電力を蓄え、必要な時にその電力を電力網に送ることができるため、再生可能エネルギーの割合を増やし、化石燃料依存を減らすことができる。日産は、この技術の導入に向けて、英国のノッティンガム大学で1年間実証プロジェクトを実施。その結果、自動車会社として初めて※1、交流電源(AC)システムによるグリッド認証コード「G99」※2を取得し、英国の系統電源への電力供給※3を可能とした。まずは英国、続いて欧州の他の市場にV2Gを展開していくという。
また、日産は、英国で認定されたACのシステムを車載型充電器に採用することにより、より安価な導入コストを実現し、より多くのユーザーがV2Gを利用できるようにするとのことだ。さらに、このAC双方向充電器を、現在販売されている単方向充電器と同等の価格で提供することを目指す※4。くわえて、ユーザーは、専用のアプリケーションを利用することにより、EVに蓄えた電力を柔軟にコントロールすることも可能になる予定だ。
■日産のグローバルエネルギーエコシステム、およびEVプログラム担当理事 ユーグ・デマルシエリエ氏のコメント
今回私たちがお客さまに提供する技術は、車の役割を大きく変えるゲームチェンジャーになる可能性を秘めています。EVは、単なる移動手段だけでなく、走る蓄電池として日々のコストの低減、化石燃料依存からの脱却、そして脱炭素社会の実現にも役立ちます。
※1 2024年10月10日現在の一般に公開されている情報に基づく
※2 TUV Rheinlandによる英国グリッドコードAC認証G99を取得
※3 今後導入される規制に準ずる
※4 初期設置費用を除く本体価格(プレスリリースより)
※2 TUV Rheinlandによる英国グリッドコードAC認証G99を取得
※3 今後導入される規制に準ずる
※4 初期設置費用を除く本体価格(プレスリリースより)
(出典:日産 Webサイトより)