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長野県茅野市、AI乗合オンデマンド交通「のらざあ」本格運行開始

2022/8/24(水)

「のらざあ」出発式の様子

長野県茅野市(以下、茅野市)は、市民の移動を支える新しい地域公共交通サービスとして、AI乗り合いオンデマンド交通「のらざあ」を運行開始した。8月22日付のプレスリリースで明かしている。 
茅野市では、市域が広く車社会が定着していることや、バスの運行が「不定期」、「運賃が高い」、「行きたい場所へうまく乗り継げない」などの要因から路線バスの利用者が年々減少していた。一方で、車を運転できない高齢者や学生・生徒などの移動手段の確保が大きな課題となっている。同市は、これらの課題を解決するために、バスやタクシーなどの各交通サービスを切れ目なくつなぎ、経路検索や支払いが一括でできる茅野市版MaaSの実現を目指している。

また、同市は、交通事業者をはじめとする各分野の民間事業者や団体、学校や地域の代表、有識者等で構成する「茅野市新地域公共交通検討会議」を立ち上げた。この検討会議から、AI乗合オンデマンド交通「のらざあ」の検討を開始している。2020年12月7日〜2021年5月31日に実証実験を実施し、定時定路線バスに替わる移動サービスとして、今回本格的に運行開始することとなった。


「のらざあ」は、複数の交通事業者(バス事業者、タクシー事業者)による同一システムを利用して共同運行を行う。AIを活用した配車や最適ルートの決定を行い、停留所(目に見える停留所)と仮想停留所(アプリ内に表示)による約8000カ所を乗降場所として設定している。ユーザーは、スマホアプリによる予約とコールセンターを利用した電話予約の両方が可能だ。

なお、同市は、「のらざあ」の運行に合わせ、これまで運行してきた定時定路線バスの13路線を9月末で廃止し、廃止路線の運行エリアを「のらざあ」の運行エリアとする。一方で、観光路線バスは継続しつつ、茅野市版MaaSとしての今後のあり方について検討を継続していくと述べている。

安全祈願の様子
(運行事業者提供)

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