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ドコモら8社、自動運転バスの実証を仙台市で実施 災害支援等も想定

2025/11/28(金)

実証イメージ

NTTドコモビジネスは11月27日、NTTアドバンステクノロジ、NTTデータ経営研究所、パナソニックコネクト、ドコモ・テクノロジ、タケヤ交通、先進モビリティ、NTTドコモの8社で構成されるコンソーシアムが、東北大学、仙台市と連携し、自動運転バスの走行に関する実証実験を実施することを発表した。

同実証は、総務省の2024年度補正予算「地域社会DX推進パッケージ事業(自動運転レベル4検証タイプ)」の採択をされて実施するものだ。仙台市内の津波避難が想定される沿岸部と、通信が不安定になりやすい山間部という異なる環境において、複数キャリア回線やローカル5Gの併用、都市OS※1とのデータ連携により、安全な自動運転サービスの実現可能性を検証する。

具体的には、沿岸部の東部北ルートでは、災害時の通信輻輳を想定し、5Gワイド※2(パケット優先制御)やネットワークスライシング※3を用いて、遠隔監視に必要な通信を優先的に確保できるかを検証。山間部の秋保ルートでは、電波状況が不安定になりやすい環境を想定し、複数キャリア回線を併用した自動切替制御や電波不感エリアでのローカル5Gによる補完についての検証や、光回線の代替として、衛星通信(Starlink)の活用により山間部でのローカル構築を行うという。

また、両ルート共通で、docomo MEC※4によるエッジ処理を活用した低遅延化・セキュリティ向上の効果検証、および白杖利用者を車内カメラ映像からAIで検知し、エッジ処理およびネットワーク経由の遠隔処理による精度を確認する検証も実施する。ほかにも、両地域にそれぞれ遠隔監視拠点を設置し、運行中の車両を常時モニタリングする体制についても検証するとのことだ。

なお、8社は、今回の実証を通じて得られた成果や知見を、仙台市における地域交通の持続的な確保に生かすとともに、全国の類似地域における自動運転の社会実装に向けた検討に取り組む。そして、複数キャリア回線やローカル5Gの活用、都市OSとの連携による環境情報の車両制御への反映といった技術を2027年までに自動運転サービスに商用適用することを目指すと述べている。

※1 都市内のさまざまなデータを統合管理し、行政・企業・交通サービスなどで活用できるデータ連携基盤
※2 NTTドコモビジネスが提供する混雑エリアや時間帯においても安定した通信の維持および、通信速度の向上がはかれるモバイルネットワークサービス
※3 物理ネットワークを仮想的に分割(スライシング)し幅広いニーズに対応する技術
※4 データ処理をクラウドではなく通信網の近くで行うことで、通信遅延を低減しセキュリティも高められるドコモのエッジ型プラットフォーム(プレスリリースより抜粋)



(出典:NTTドコモビジネス Webサイトより)

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