大型EVトラックによる共同実証、日本郵船の出資企業らが中国で実施
2023/7/13(木)
日本郵船株式会社(以下、日本郵船)は7月12日、同社が出資する日郵振華物流(天津)有限公司(以下、日郵振華物流)ら3社共同で、大型EVトラック利用における課題解決に向けた実証実験を7月より行うと発表した。
今回の取り組みは、日郵振華物流、三井住友海上火災保険(中国)有限公司(以下、三井住友海上中国)、パナソニック四維モビリティテクノロジーサービス北京有限公司(以下、松下四維)で実施する。目的は、中国での自動車部品物流事業における脱炭素化推進だ。具体的な取り組み内容としては、日郵振華物流が、大型EVトラックを試験導入し、天津市内の工場間で自動車部品輸送を実施する。その際、松下四維の電池分析クラウドサービスBetteRRRy(ベタリー)を利用し、大型EVトラックの環境貢献性・経済性・安全性の検証を行う。同時に、電池状態のデータをBetteRRRyを通じて三井住友海上中国に提供するという流れだ。2023年7月から24年1月にかけて実施するという。
BetteRRRyは、電池データからリアルタイムで電池内部の劣化状態を可視化したり、電池の充電制御を最適化することで電池劣化を抑制したりするサービスだ。松下四維は、貴陽産業発展控股集団有限公司が各社とともに設立準備中の電池資産管理会社に対して、電池分析クラウドサービスBetteRRRyを提供することで合意している。
また、日郵振華物流は、今回の実証実験を通じてEVトラックの有効性を検証し、電池利用の課題解決に向けたソリューションや保険商品の導入を見据えながら中国でのEVトラックの導入検討を進める。将来的には、日本郵船グループとして得られた知見を中国以外の地域でも活用し、自動車部品物流事業における脱炭素化を推進すると述べている。