PHDは、これまでFujisawaサスティナブル・スマートタウン(以下、Fujisawa SST)における店舗から住宅への配送サービス実証を行っている。ほかにも、つくば市での楽天グループ株式会社、株式会社西友との実店舗からの日用品の配送サービス実証など、ロボット配送のさまざまな実証実験を実施した。

さらに、同社は、2022年4月には、Fujisawa SSTにおいて「日本初 完全遠隔監視・操作型 自動配送ロボットの道路使用許可を取得」を行った。このほか、小型低速ロボットの自動走行能力の向上、ならびにAI技術を活用した遠隔監視・操作システム（X-Area Remote）により、ロボット近傍の保安要員なしでの複数台同時運用に取り組んでいる。

その後、同社は、Fujisawa SSTでの240時間走行を完了し、「特定自動配送実証実験に係る道路使用許可基準」に基づき同地域での道路使用許可を取得している。これにより、公道審査を伴わない簡素な手続きで類似環境での他拠点展開が可能になった。同実証は、この制度に則った他拠点展開の第1号事例だ。




同実証は、大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会を構成員とする大手町・丸の内・有楽町地区スマートシティ推進コンソーシアムが採択を受けた2022年度「国土交通省(都市局)/スマートシティモデルプロジェクト(継続採択/4年目)」の一環として実施する。PHDは、同実証にロボットソリューションを提供している。実証期間は、2022年12月1日～2023年2月4日の予定だ。

具体的には、自動走行する搬送ロボット(ハコボ)が指定ルートを巡回しながら、特定地点において無人でのカプセルトイや飲料などの販売を行う。ハコボは、機能安全に関する国際規格に適合した安全性を有するとともに、用途に応じて荷台を入れ替えできることにより、安全性と柔軟性を両立する。

また、PHDは、搬送を始め多様な用途にロボットや遠隔サービスを活用し、地域の人々や企業などさまざまなコミュニティに寄り添う。そして、エリアに合った最適なサービスを実現するプラットフォーム「X-Area」の提供を目指している。さらに、同社は、今後地域、自治体、企業との共創により、配送に限らず多様なサービスを実現することで、新たな価値を創出していくと述べている。



(出典：パナソニック Webサイトより)