パナソニック、ノルウェー企業2社と電池事業で連携 欧州市場で事業拡大めざす
2020/11/20(金)
パナソニック株式会社(以下、パナソニック)は18日、ノルウェー企業のエクイノール(Equinor)、ハイドロ(Hydro)と、欧州の電池市場における持続可能でコスト競争力のある事業展開の実現可能性を評価するため、戦略的なパートナーシップに関する覚書(MoU)に署名した。
エクイノールは、社員数2万1,000人、世界30カ国以上で石油、ガス、風力、太陽光エネルギーの開発事業を行うノルウェーに本社を置く企業。ハイドロは、同じくノルウェーに本拠を構え、再生可能エネルギー、テクノロジー、イノベーションに関して100年以上の経験を有する企業。3社は欧州のリチウムイオン電池市場を合同で調査し、ノルウェーにおける環境に優しい電池事業のビジネスモデルの成熟を図る。また、パナソニックの先端技術を活用し、欧州市場で電気自動車向けやその他用途の市場を対象に調査を行う予定。さらに、サプライチェーンのパートナーや電池のバリューチェーンに関して総合的な分析も行う。
欧州の自動車産業だけでなく非自動車産業の潜在顧客にも直接アプローチし、ノルウェーやEUの関係当局と競争力の確保のために対話を始める。初期の市場調査の結果は、来年中ごろに発表する方針だ。
パナソニックは欧州でリチウムイオン電池事業を拡大する方針であり、今回の提携は「欧州における将来の発展と成長の基盤になる」と位置づけている。同社は、欧州で2050年までにネット・ゼロ・エミッション(実質排出量ゼロ)へ移行するためには電動化が不可欠だとし、特に需要が急速に高まっている交通の分野では、電池が重要な役割を果たすとの見解を示している。
代表取締役 副社長執行役員である佐藤基嗣氏は、「革新的なテクノロジー企業でリチウムイオン電池のリーディングカンパニーであるパナソニックと、強力なグローバル企業であり豊富な事業経験を有するエクイノールとハイドロとのパートナーシップは、ノルウェーにおいて、強固で持続可能な電池事業への道をひらく可能性を秘めています」と期待を込めた。(パナソニック プレスリリースより抜粋)