ドコモとプラゴ、EV充電を起点としたGX推進に関する提携に合意
2023/3/22(水)
株式会社プラゴ(以下、プラゴ)と株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、EV充電を起点としたGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に関する提携の基本合意書を締結した。3月20日付のプレスリリースで明かしている。
2022年、国内では電気を動力源とするEVやプラグインハイブリッド車(PHEV)の発売が相次ぎ、乗用車の新車販売のうちEVとPHEVの占める割合も、2021年は1.1%であったのに対し、2.8%に伸長した※。環境に配慮した持続可能な社会の実現とEVのさらなる普及には、さまざまな機能やサービスの開発が重要となる。例えば、充電に使う電力の再生可能エネルギーへの転換、人流を捉えた適材適所の充電ステーションの設置、EV利用者の不安を軽減するための充電を確約できる機能、充電中の待機時間を利活用した新たな体験を創出するサービスだ。
※ 日本自動車販売協会連合会「燃料別販売台数(乗用車)」、全国軽自動車協会連合会「軽四輪車 通称名別 新車販売確報」および「軽四輪乗用車台数」よりプラゴ計算。
今回の提携では、ドコモの持つ豊富なサービスや顧客基盤と、プラゴの機器とソフトウエア両面でのEV充電に関する技術開発力を活用する。そして、再生可能エネルギーによるEV充電を起点としたGXの推進、移動体験の向上に資するサービスの提供をめざす協業プロジェクトを推進する予定だ。
提携の第1弾としては、長野県軽井沢町域での実証実験を行い、今後さらに他の地域での実証やさらなる協業の展開を進めていくという。プラゴは、2022年に軽井沢町と連携協定を結び、EV充電インフラ整備の取り組みを進めている。同実証の目的は、居住者と訪問者それぞれの移動に伴うCO2排出量削減、充電ステーションを拠点とした回遊性向上に貢献することだ。
具体的な実証内容としては、「EVを選びやすくなる体験の設計と、充電ステーション整備」、「商業施設や町営施設を活用したモビリティハブの構築」を目指す。「体験設計と充電ステーション整備」では、EVユーザの利用実態に即した、利便性が高い充電ステーションの設置を拡大する。これにより、EVの安心感や体験価値を向上させて利用促進を図り、地域の脱炭素化に貢献する予定だ。
「モビリティハブ構築」では、移動の流れや場所の特性に応じて、町域に所在する施設に充電ステーションを設置し、マイクロモビリティなども併せて提供する。これにより、充電中の時間を活用した街の回遊を促す。場所の特性としては4区分を想定し、それぞれに適した充電ステーションの開発や設置を行うという。想定している4区分は、「地域の玄関口となる場所」、「ホテルやゴルフ場など長時間滞在する場所」、「観光スポットや大型商業施設など日中の数時間を滞在する場所」、「スーパーマーケットなど居住者にとって身近な場所」だ。なお、両社は、今後このような取り組みを各地に広げるとともに、さらなる協業の可能性を探ると述べている。