佐川急便などの物流センター、SGシステムら開発の顔認証勤怠システム導入
2022/8/26(金)
SGシステム株式会社(以下、SGシステム)らは、SGフィルダー株式会社(以下、SGフィルダー)の協力のもと、「顔認証勤怠システム」を共同で開発した。8月23日付のプレスリリースで明かしている。同システムは、佐川急便株式会社(以下、佐川急便)などの物流センター214カ所に導入されており、8月上旬に本稼働を開始した。
SGフィルダーは、佐川急便を中核とするSGホールディングスグループの一員で、物流や製造分野を中心に各種人材サービスを展開している。SGシステムは、SGホールディングスグループのIT統括会社であり、同システム開発に向けて、SGフィルダーにおけるスタッフの勤怠管理状況や課題を綿密に調査、ヒアリングを行った。そして、シャープマーケティングジャパン株式会社(以下、シャープマーケティングジャパン)および株式会社データスコープ(以下、データスコープ)と連携して、同システムを共同開発した。SGフィルダーは、これまで静脈認証方式による勤怠打刻を実施しており、新規スタッフ入職時に行う生体登録にかかる手間や出退勤のラッシュ時の混雑が課題となっていた。同システム導入後は、一人あたりの生体情報登録にかかる時間を約1/10、打刻にかかる時間を約1/2に短縮している。さらに、これまで紙で管理していた検温データも顔認証勤怠システム上で確認できるようになり、事業場における勤怠管理業務の大幅な効率化に貢献しているという。
同システムの特徴は、顔認証検温システムと勤怠管理システムを融合したソリューションであり、高速かつ高精度な顔認証と検温機能を搭載している。最大5万人分の登録データからすばやく個人を特定し、検温データとともにプライベートクラウド上の勤怠基幹システムに記録できる上、複数拠点の情報を一元管理することも可能だ。
また、新開発の顔認証エンジンにより、顔のよく似た双子を高い精度で識別できるほか、同一人物の二重登録を抑制する「なりすまし防止」機能も搭載している。さらに、ディスプレイ横に「出勤」「退勤」など、5つの専用ボタンを装備しており、利用者は直感的な操作で簡単に打刻することが可能だ。
なお、SGシステムは、SGホールディングスグループでIT・デジタル技術を活用した業務改革のノウハウを培っている。同社は、これらのノウハウを生かし、物流業をはじめとした利用者の業務効率化に貢献するという。そして、シャープマーケティングジャパンとデータスコープは、連携して物流拠点や工場、オフィスなどに同システムを広く提案し、企業における勤怠管理システムの効率化に貢献すると述べている。
(出典:佐川急便 Webサイトより)