マップ×ドローンで農産物を集荷・即売 ゼンリンらが大分でサービス実証
2020/12/3(木)
ドローンが生産者の畑に到着する様子
株式会社ゼンリン、KDDI株式会社、イームズロボティクス株式会社、佐伯海産株式会社、佐伯市、大分県は、11月30日から12月2日の期間で生産者マップ※を活用したドローンによる農産物の自動集荷と、道の駅やよい(大分県佐伯市)での即売のサービス実証を実施。12月2日に実証の成功を発表した。
この実証は、大分県の「ドローン物流活用推進事業委託業務」として実施するもので、大分県の地域課題解決とドローン社会の実現を目指す取り組み。なお、生産者マップを活用してドローンの集荷ルートを設定し、即売するサービス実証は日本初(ゼンリン調べ 2020年11月時点)。※取り扱っている農産物や位置情報など、各生産者の情報を地図上に可視化したもの。入荷したい農産物から該当する生産者を検索し、ドローンの最適な集荷ルート設定の参考にしている。
実証では、農産物の販売拠点である「道の駅やよい」に出荷している生産者の情報を生産者マップで可視化し、効率的にドローンで集荷できるルートを設定。その後、ドローンが農産物の集荷先まで自動飛行し、農産物を集荷する。そして集荷した農産物を「道の駅やよい」の店頭へ陳列、販売を行う流れで検証した。
実証のイメージ
大分県では、IoT・ロボット・ドローン・アバターなどの先端技術を活用することで、地域課題の解決や、新しい産業分野に取り入れて県内産業の振興を目指す取り組みとして、ドローン物流の社会実装を推進している。
佐伯市弥生にある「道の駅やよい」では、高齢化による担い手不足と免許返納によって、農産物を出荷する生産者数が最盛期から減少し、新鮮な農産物の荷量確保が課題となっている。今後、農作業を楽しみにしている高齢者の活躍の場を広げ、地域の生産消費拠点である道の駅の売り上げ向上につながる新たな配送手段として、ドローンの活用検証・分析を実施するため、今回「道の駅やよい」をフィールドとする実証を行った。
今後は、ドローンの最適な自動集荷ルートの設計と検証飛行により、技術面・実運用の課題を明らかにしながら、佐伯市の新たな配送手段としての活用可能性を検討し、新たなビジネスモデルを通じて地方創生を目指していく。
■関連画像
(記事中の画像は全てゼンリンのプレスリリースより)
