清水建設、複数ロボットのエレベーター同乗技術確立 自社ビルで実装
2023/7/21(金)
清水建設株式会社(以下、清水建設)は7月20日、施設内で稼働する複数のサービスロボットがエレベーターを共用しながらそれぞれの目的階まで円滑に移動するエレベーター同乗技術確立を発表した。自社運営のオフィスビルのメブクス豊洲で実装するという。
同技術は、自社開発した複数ロボット・モビリティの統合制御システム「Mobility-Core」を利用したものだ。ホールでの待機位置や、かご内の乗車位置、乗降の順番など、エレベーター内外におけるロボットの空間利用を統合的に管理することで、ロボット同士の干渉による走行不全や膠着を回避し、タイムロスの少ない効率的なサービスロボットの運用を実現する。メブクス豊洲では、建物設備と各種アプリケーションの相互連携の基盤となる建物OS「DX-Core」と、共通のAPIを介して複数のロボットを統合制御する「Mobility-Core」を連携させ、複数のサービスロボットがエレベーターを円滑に利用できる環境を構築している。具体的には、「Mobility-Core」が、稼働中のロボットの走行状況やエレベーターの混雑状況を踏まえて、各ロボットにホールでの待機位置やエレベーター内の乗車位置、乗降の順番、移動のタイミングなどを指示する。そして、「DX-Core」を介して、エレベーターへの運行リクエストを行うという流れだ。
「Mobility-Core」がロボットとエレベーターの運用・運行を統合制御することで、複数ロボットのエレベーターの同時乗降や、乗車・降車をゆずり合うすれ違い乗降、ロボットが搭乗中のエレベーターへの他のロボットの相乗り乗降などが可能になり、サービスロボットとエレベーターの運行効率の合理化を図ることができるという。
なお、同社は今後、メブクス豊洲での実証運用を通じて、複数ロボットのエレベーター同乗技術の実効性をさらに高め、施設内でのロボットサービスの拡充・高度化に寄与していくと述べている。
(出典:清水建設 Webサイトより)