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ソフトバンク、運行業務無人化などに向けた自動運転の実証実験実施

2023/3/13(月)

走行経路イメージ

ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)は、自動運転のレベル4の解禁やこれらの課題解決を見据えて、持続性が高い自動運転サービスの早期社会実装を目指し、運行業務の無人化などに向けた実証実験を2023年1月に開始した。3月10日付のプレスリリースで明かした。

同実証では、持続性が高い自動運転サービスの早期社会実装を目指して、竹芝エリア(東京都港区)で自動運転の走行経路の設計や遠隔監視の運行業務などをAIにより完全無人化することを目指している。

自動運転は、2023年4月の改正道路交通法の施行に伴って、レベル4(高度運転自動化)が解禁される。自動運転の実用化には、ドライバー不足の解消や交通事故の削減などさまざまな期待が高まっている。一方で、サービスの提供に多くの機能やシステムが必要となり、導入のコストや維持費の高さが課題として挙げられる。

同実証では、「自動運転のシステムに関する検証」と「デジタルツインによる運行の最適化に関する検証」を実施する。「自動運転のシステムに関する検証」の狙いは、「車外の遠隔監視AIによる自動化」と、「自動運転車内の運行支援システムの開発」だ。

「車外の遠隔監視AIによる自動化」では、監視者が対応する上で必要な情報を自動で取得・編集する遠隔監視のAIを開発して、そのAIを活用した検証を行う。「自動運転車内の運行支援システムの開発」では、同社が取り組む運行支援システムをを車外の遠隔監視のAIと連携させる。そして、タクシーや小型マイクロバスなどを対象に、さまざまなMaaSのユースケースを想定して、省人化された環境でも適切な対応できるように開発を進めていくという。

一方、「デジタルツインによる運行の最適化に関する検証」では、「シミュレーションによる経路設計の自動化」と「自動運転の運行システムへのフィードバック」に取り組む予定だ。「シミュレーションによる経路設計の自動化」では、デジタルツインによる仮想空間と、事故データや交通データ、人流データなどを活用して、シミュレーションによる走行経路の効率的な分析を行い、最適な走行経路を自動的に算出する技術の検証を実施する。「自動運転の運行システムへのフィードバック」では、実際に自動運転車の走行時に発生する事象をプラットフォームに集約してシナリオ化し、さまざまな自動運転の運行システムの品質向上を支援するに検証するという。

また、今回の実証実験で活用する自動運転の運行システムには、May Mobility Inc.(メイモビリティ)のADS(Autonomous Driving System)などを使用する。そして、ADSから得られるデータを基にメイモビリティと連携し、自動運転の運行管理業務とその自動化に必要な機能を開発して検証する予定だ。ソフトバンクは、2022年6月にメイモビリティと業務提携締結している。また、MONET Technologies株式会社と共に、安全な自動運転車の運行を行う。



なお、ソフトバンクは、技術展「ギジュツノチカラ ADVANCED TECH SHOW 2023」を、2023年3月22日~23日に開催する。この中で、今回の実証の検証概要を含め、R&D部門である「先端技術研究所」のさまざまな取り組みを紹介するとのことだ。

(出典:ソフトバンク Webサイトより)

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