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ソフトバンクら、5G SA等活用の事故低減に向けたユースケース検証

2023/3/22(水)

MECサーバー経由で
送信する場合のイメージ

ソフトバンク株式会社(以下、ソフトバンク)は、スズキ株式会社(以下、スズキ)と共に、クルマの交差点右折時の事故低減に向けたユースケースの検証を実施し、その有用性を確認した。3月17日付のプレスリリースで明かしている。
同検証は、スタンドアローン(Stand Alone)方式による第5世代移動通信システム(以下、5G SA)、およびセルラーV2X通信システム(以下、セルラーV2X)を活用して実施したものだ。スズキが研究開発を行うテストコース「相良コース」に設置したソフトバンクの5G SAの実験用基地局とV2NやV2Vなどの通信技術と、スズキの車両および車両技術を活用する。これにより、交差点の右折時に衝突の危険がある車両のドライバーに対して、音と表示で報知するシステムを開発し、検証を実施した。また、V2Vに関しては、国際的に割り当てが検討されている5.9GHz帯の電波の実験試験局免許を取得して、5G SAと同様に相良コースに通信環境を構築し、国内で先行して検証を実施している。

さらに、同実証では、クルマが交差点を右折する際に、対向車線に右折車両が存在し、見通しが悪く対向車線を走る直進車両が目視およびセンサーで検知できないシーンを想定している。具体的には、「それぞれの車両が、位置情報や車両情報をV2Nを活用してMEC※ サーバー経由で他の車両に送信」、もしくは、「V2Vを活用して他の車両へ送信」することで、各車両の情報を集約する。各車両の情報を基に衝突判定を実施し衝突の危険がある場合は、その結果を対象の車両へ送信し、車両のドライバーに音と表示で通知を行う。ドライバーに対向車線の直進車の存在を通知することで、右折時の衝突事故を防止する。

※ Multi-access Edge Computing(マルチアクセスエッジコンピューティング)の略で、基地局など端末から近い位置にデータ処理機能を配備することで、クラウドサーバーと比較して通信の最適化や高速化をすることができる技術。(プレスリリースより)
「MECサーバー経由で送信」する方法では、MECサーバー側で受信した各車両情報と地図情報をひも付け、管理を行う。そして、MECサーバーが衝突の危険があると判断した場合、対象の車両へ衝突判定の結果を送信する。衝突判定の結果を受信した車両は、音と表示でドライバーに警報通知を行うという仕組みだ。

一方、「V2Vを活用して送信」する方法では、周辺車両の情報を受信した車両が、情報の管理を行うとともに衝突判定を実施する。衝突の危険がある場合は、音と表示でドライバーに警報通知を行う。

また、衝突回避などの運転支援システムは、カメラやレーダーなどの車載センサーを使用した車両のみで完結するシステムが一般的だ。これに対し、今回の検証では、5G SAや車車間通信を活用したシステムでも十分に有用性があることが確認している。

なお、ソフトバンクは、今後もより安全な移動社会の実現に向けて、5G SAやセルラーV2Xなどを活用した事故低減に向けたユースケースの検証に関する取り組みなど、研究開発を進めていくと述べている。


(出典:ソフトバンク Webサイトより)

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