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水素利活用 カワサキモータースら、HySE設立に向けた経産省の認可取得

2023/5/18(木)

カワサキモータース株式会社(以下、カワサキモータース)ら4社は5月11日、「水素小型モビリティ・エンジン技術研究組合(HySE: Hydrogen Small mobility & Engine technology)」の設立に向け、経済産業省の認可を得た。

脱炭素社会の実現に向け、モビリティの分野では一つのエネルギーだけではなく、マルチパスウェイでの取り組みが求められている。その中で、次世代エネルギーとして注目される水素を使ったエンジンを搭載したモビリティの実用化に向けた研究開発が加速している。水素には燃焼速度の速さにくわえ、着火領域の広さから燃焼が不安定になりやすいこと、また、小型モビリティでの利用にあたっては燃料搭載スペースが狭いなどといった技術的な課題がある。

今回の取り組みは、カワサキモータース、スズキ株式会社、本田技研工業株式会社(ホンダ)、ヤマハ発動機株式会社(以下、ヤマハ発動機)の4社で実施する。HySEは、これらの課題解決に向けて、これまでガソリン燃料を用いたエンジンの開発において各社が培った知見や技術を基に、連携して小型モビリティ用水素エンジンの設計指針の確立も含めた基礎研究に取り組むという。

また、HySEには、正組合員である二輪メーカー4社にくわえ、特別組合員として、川崎重工業株式会社(以下、川崎重工)とトヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)も参画する。川崎重工は、技術研究組合CO2フリー水素サプライチェーン推進機構(HySTRA)の主幹事として有するノウハウをもってHySEの運営を推進する予定だ。一方、トヨタは、四輪車用大型水素パワーユニットの実験や解析、設計などのノウハウをもって、HySEの研究成果の最大化を推進する。

なお、HySEは、小型モビリティの分野において、協調して取り組みを進め、利用者にとってさまざまな選択肢を提案することで異なるニーズに応える。同時に、脱炭素社会に向けて貢献することを目指すと述べている。

■HySE理事長候補 小松賢二氏(ヤマハ発動機 執行役員 技術・研究本部長)のコメント
このような形で組合設立に向けた発表ができることを大変うれしく思います。水素エンジンには色々な課題がありますが、この組合活動を通じて基礎研究を進め、先人たちが長きにわたって創り上げてきた内燃機関を、今後も存在し続けられるよう、使命感を持って活動に取り組んでいきたいと考えています。

(出典:スズキ Webサイトより)

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