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川崎重工ら5社、カーボンニュートラル燃料や水素エンジンの活用に挑戦

2021/11/16(火)

川崎重工業株式会社(以下、川崎重工)、株式会社SUBARU(以下、SUBARU)、トヨタ自動車株式会社(以下、トヨタ)、マツダ株式会社(以下、マツダ)、ヤマハ発動機株式会社(以下、ヤマハ)の5社は、内燃機関を活用した燃料の選択肢を広げる挑戦について共同で発表した。11月13日付のプレスリリースで明かした。

同取り組みは、11月13日・14日に行われる「スーパー耐久レースin岡山」(3時間レース)において、カーボンニュートラル実現に向けて実施する。具体的には、「カーボンニュートラル燃料を活用したレースへの参戦」、「二輪車等での水素エンジン活用の検討」、「水素エンジンでのレース参戦継続」の3つの取り組みに挑戦する。

「カーボンニュートラル燃料を活用したレースへの参戦」では、マツダが次世代バイオディーゼル燃料を、SUBARUとトヨタがバイオマス由来の合成燃料を使用する。マツダの使用する燃料は、株式会社ユーグレナ(以下、ユーグレナ)から供給を受ける100%バイオ由来のディーゼル燃料だ。SKYACTIV-D 1.5(ディーゼルエンジン)を搭載した「MAZDA SPIRIT RACING Bio concept DEMIO」でST-Qクラスに参戦する。一方、SUBARUはSUBARU BRZをベースとした車両、トヨタはGR86をベースとした車両で、バイオマスを由来とした合成燃料を使用する。

「二輪車等での水素エンジン活用の検討」では、川崎重工とヤマハが、二輪車への搭載を視野に入れた水素エンジンの共同研究について検討を開始した。さらに、今後は、本田技研工業株式会社、スズキ株式会社が加わり、4社で二輪車における内燃機関を活用したカーボンニュートラル実現への可能性を探っていく。協調と競争を分けるべく、協調領域と協働研究の枠組みを明確にした上で推進していくという。

「水素エンジンでのレース参戦継続」では、トヨタとヤマハが水素エンジン車両で「スーパー耐久レースin岡山」に参戦する。「ORC ROOKIE Racing」の参戦車両として投入し、トヨタの代表取締役である豊田章男氏が、ドライバー「モリゾウ」としてレースに参戦する。

また、同取り組みでは、内燃機関と組み合わせた燃料の「つくる」「はこぶ」「つかう」のさらなる連携を進めている。「つくる」の挑戦では、新たに福岡市と連携し、福岡市が製造する下水バイオガス由来水素を水素エンジンに供給するなどを行う。FCトラックやFCバイク、FC電源車にグリーン水素を供給するなど、企業と共に実証実験を実施する。

「はこぶ」の挑戦では、ユーグレナの次世代バイオ燃料をトヨタ輸送の大型・中型トラックに使用し、水素を運搬する。また、トヨタは、Commercial Japan Partnership Technologies (CJPT)と連携した。提携の目的は、FC小型トラックでの運搬効率の課題解決だ。MIRAIで培った軽量・高圧で水素運搬可能な樹脂ライナー製CFRPタンク技術を活用する。「つかう」の挑戦では、モータースポーツの厳しい環境で鍛えることでスピーディな水素エンジンの開発を推進する。

なお、5社の目的は、カーボンニュートラル実現に向けた選択肢を広げ、雇用や暮らしを守りながらより良い社会づくりに貢献していくことだ。そのために、今後も5社の強みを持ち寄り、さらなる連携を深めていくとともに、業界を超えた仲間づくりを積極的に推進すると述べている。

(出典:川崎重工 Webサイトより)

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