東電、山梨県南アルプス市でEV用急速充電器の共同利用を検証
2020/11/19(木)
東京電力ホールディングス(以下、東電)は16日、山梨県南アルプス市で電気自動車(EV)用急速充電器の共同利用に関する実証実験の開始を発表した。
経済産業省は7月、2020年度商用車を活用した物流MaaSの実現に向けた研究開発・実証事業に東電を選定。これを受けて東電は、16日から山梨県南アルプス市内で、地域の企業・団体を対象としたEV用急速充電器の共同利用に関する実証実験を開始する。EVには充電器の設置費用と充電時間という問題がある。事業所内に自社専用の充電設備を設置する場合、設置等にかかる費用負担が大きくなる可能性がある。一方で、自社専用の充電設備ではなく公共充電を利用する場合、充電時間の確保などが日常業務に支障をきたす可能性がある。この2つの課題に対する解決策の検証が、今回の実証実験の目的だ。
今回の実証実験では、日産リーフと、同社のカーシェアリングサービス・NISSAN e-シェアモビを利用。これらを使い、車両の利用状況データ等を取得する。共同利用する急速充電器は、東京電力パワーグリッドの山梨総支社櫛形事務所に1台設置。予約制の充電スケジュールで参加企業・団体が共同利用し、車両走行や充電量・充電時間に関するデータを取得する。時間帯別の充電料金を導入することで、価格インセンティブによる充電行動の変容なども観測し、実効性・経済性の検証を行う。
なお、東電は電動業務用車両の普及拡大に向けた課題の解決策について、物流MaaS分野とりわけラストワンマイル領域にも適用できるものと捉え、実証実験に取り組むと述べている。
(出典:東京電力ホールディングス Webサイトより)