ティアフォー、自動運転レベル4+向けE2Eアーキテクチャ公開
2025/7/17(木)
ティアフォーは7月16日、国際的に技術開発競争が激化するエンドツーエンド(E2E)自動運転に適した独自アーキテクチャを設計し、ティアフォーが開発を主導する自動運転用オープンソースソフトウェア「Autoware」のレポジトリを通じた実装公開を発表した。
今回開発したE2Eアーキテクチャでは、周囲物体の動きの予測から自車の走行経路の生成に至る一連の処理に対して、拡散モデルに基づく機械学習を適用することで、障害物の回避や交差点での右左折など、複雑なシナリオにおいても規範的かつ人間らしい運転行動を模倣することが可能だ。また、ルールベース型の設計と組み合わせることで、高い無人走行性能と解釈性・柔軟性の両立を実現しており、自動運転レベル4+の実現に向けた有力なアプローチと位置付けられるという。
さらに、既存の「Autoware」のコンポーネントおよびシミュレーション環境を活用することで、モデル学習の基礎となる大量の学習データを自動生成し、この合成データに実世界データを組み合わせることで、高性能なモデルを効率的に構築することに成功している。
なお、同社は、今後学習データのさらなる拡充とモデル性能の継続的な向上に取り組む。また、用途に応じて多種多様なAIモデルを段階的に導入し、旅客・物流用の商用車から自家用の乗用車まで幅広く対応可能なE2Eアーキテクチャを構築していくという。そして、自動運転レベル4+の実現を通じて、日本の重要課題である地方創生の推進および産業競争力の強化に貢献していくと述べている。

多種多様なAIモデルを含む
E2Eアーキテクチャ構築