TISの交通系電子チケットサービス、会津SamuraiMaaSらが採用
2022/3/10(木)
TIS株式会社(以下、TIS)のMaaSプラットフォームが提供する交通系電子チケットサービスが、会津SamuraiMaaS、茨城MaaS、北いわてMaaSの各地域のMaaSに採用された。TISが3月9日付のプレスリリースで明かしている。
交通系電子チケットサービスは、チケットの生成・販売等の管理機能やチケットの権利確認、および権利消込処理などを行えるクラウドサービスだ。各社のMaaSアプリ(またはWEBサービス)を連携することで、ユーザーは各MaaSからチケットを購入できる。また、スマートフォンでチケットQRを表示して利用することが可能だ。TISは、2020年12月に実施した沖縄MaaSに、沖縄MaaS事業連携体の1つとして参画。「MaaSプラットフォームサービス」を活用したMaaS基盤の構築と提供、事業の企画立案を行った。その後、地域の交通事業者との連携により各地域での展開を開始している。
なお、TISは、この取り組みをさらに広げるために、3月10日に「地域交通のDX推進 チケット電子化共通基盤を活用したMaaSの展開」と題したセミナーを開催した。第一部では、株式会社みちのりホールディングスのディレクターである浅井 康太氏が「MaaSの定着に向けた協調領域での連携」というテーマで講演した。第二部では、TIS株式会社 DX営業企画ユニット DXR&D部 シニアエキスパートである田村 友克氏が「チケット電子化共通基盤を活用したMaaSの展開」というテーマで話している。
さらに、同セミナーは、アーカイブによる見逃し配信も行う予定だ。3月16日 13:00~14:00、3月24日 13:00~14:00、3月30日 15:00~16:00、4月7日 11:00~12:00、2022年4月13日 10:00~11:00に行う。詳細は、以下で公開されている。
https://www.ess.tis.co.jp/LP=1451
なお、TISは、ジョルダン株式会社が運営する「乗換案内アプリ」内の電子チケットのクラウドサービス連携を拡大する。さらに、株式会社小田原機器が提供するSELF端末(認証機器)に電子チケットのQRコードをかざすだけで認証が完了する連携も進めているという。
TISは、チケット電子化共通基盤を多くの事業者・自治体に拡大し、さまざまな場面でユーザーが電子チケットを気軽に購入、利用するシーンを増やしていく方針だ。周遊・観光だけではなく、より日常使いとなる回数券や定期券の提供も視野に取り組むと述べている。
■株式会社みちのりホールディングス ディレクター 浅井 康太氏のコメント
取り組みが各地で広がるMaaSが定着するものとなるためには、多様な交通事業者が自由に参加でき、多様なアプリやWEBサービスで販売できる、開かれた仕組みが必要だと思います。定着するMaaSの仕組みの実現には、システムやフォーマットの標準化や相互接続可能性が重要と考えています。TISが提供するチケットシステムでは、そうした発想に基づいた開かれた仕組みであり、今後のMaaSの普及に向けて重要なカギを握ると考えています。