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トヨタ・モビリティ基金ら、豊田市と官民連携で交通死亡事故の削減へ

2021/7/16(金)

スマートポールのシステムイメージ

一般財団法人トヨタ・モビリティ基金(Toyota Mobility Foundation 以下、TMF)は7月15日、交通死亡事故の削減を目指す「ジコゼロ大作戦」を開始すると発表した。豊田市、トヨタ自動車株式会社、公益財団法人豊田都市交通研究所とともに官民連携で実施する。

豊田市の交通事故発生件数は、年々減少傾向にある。しかし、昨年及び一昨年の交通事故死者数は、名古屋市を除く愛知県下で最多(最下位)だった。今回の取り組みでは、車とインフラの通信技術を利用した安全運転支援の仕組みや、車両データを活用した道路環境整備・市民への啓発等を行う。豊田市における死亡事故削減を実現し、他地域でも応用可能な「官民連携による交通安全の取り組みモデル」を構築する。将来的には、愛知県をはじめとした全国にその成果を展開する予定だ。

具体的な取り組みとしては、ITSスマートポール(SP)というインフラ協調型危険回避システムと、事故に関するデータベースを構築する。ITSスマートポールでは、支柱・電柱等にカメラやセンサーを設置し、車の接近を感知、衝突危険がある車や歩行者に対して注意喚起を行う。これにより、事故を未然に回避するというものだ。豊田市内の出会い頭事故の危険がある交差点に設置する。

データベース構築では、小学生及び保護者から身近な危険箇所の情報を収集する。データベース化した情報は公開し、児童・住民に日頃から注意をしてもらう。交通事故の発生データ等と組み合わせることで危険度を算定し、対策地点の優先順位付けや対策の早期実施に役立てる。

また、高齢者の自家用車にドライブレコーダーを設置し、そのデータを活用した安全運転診断サービスも行う。運転者の挙動を把握・分析した上で、安全運転のアドバイスを提供する。また、高齢者の生活環境や交通事故に関するデータと合わせて分析することで、高齢者の事故防止につなげる予定だ。

さらに、走行車両から取得したデータは、位置情報や車両情報データを統計処理し、個人が特定されない形に加工する。こういったデータや事故・ヒヤリハットデータ等を分析・活用し、危険箇所の特定や原因の分析も実施。効果的な対策の実施と効果検証を行う。なお、TMFは今後、SDGsの考え方にも沿った活動を進めながら、人々が心豊かに暮らせる社会の実現に向けて貢献していきたいという考えを示している。



(出典:トヨタ・モビリティ基金 Webサイトより)

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